砂山
北原白秋 作詞
中山晋平 作曲
山田耕筰 作曲
海は荒海 向こうは佐渡よ
すずめ啼け啼け もう日が暮れた
みんな呼べ呼べ お星様出たぞ
北原白秋の詩に子供らしい軽快な曲をつけたのが中山晋平ですが、その翌年に山田耕筰が詩の解釈を
変えてマイナーなメロディーを書き下ろしました。
中山晋平は浜辺で子供たちが遊びで作った砂山を意識し、山田耕筰は砂丘のような大きな地形を想像
したのではないかと言われています。
いずれにしても、聞き手には同じ歌詞でありながら全く違った情景が浮かんでくる不思議な童謡です。
↓は中山晋平作曲の『砂山』 YOUTUBEより
↓は山田耕筰作曲の『砂山』 YOUTUBEより
この曲を聞くと、松尾芭蕉の俳句である
『荒海や佐渡に横たふ天の河』
を連想してしまいます。
芭蕉が旧七夕の時期に越後出雲崎宿泊にて詠んだ句とされていますが
天文学的にも地理的にも季節的にもありえない情景だそうです。
芭蕉が心象風景を詠んだのだとすれば その想像力の豊かさに感服するしかありません。