港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

『2月25日』

2019-02-24 15:54:19 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ゲルト・フレーベ Gert Fröbe (1913.2.25~1998.9.05)



旧ドイツ軍の軍服がよく似合う圧倒的貫禄の国際的なドイツの俳優です。
当初は舞台装置家を目指していましたが、ウィーンのブルグ劇場やベルリンのドイツ民衆劇場などで俳優をするようになり
大戦後はミュンヘン・アンサンブルを活動拠点としていました。1948年に東西に分断されたベルリンを舞台にした映画
『ベルリン物語』で映画俳優としてデビュー、そのいかつい風貌が買われて主として悪役で国際的に活躍しました。

【主要出演作品】
1948年『ベルリン物語』 Berliner Ballade

1956年『忘れえぬ慕情』 Typhon sur Nagasaki
1957年『宿命』 Celui qui doit mourir
1960年『恋人たちの森』 Le Bois des amants
1960年『怪人マブゼ博士』Die 1000 Augen des Dr. Mabuse

1962年『三文オペラ』Die Dreigroschenoper
1962年『史上最大の作戦』The Longest Day
1963年『バナナの皮』Peau de banane
1964年『太陽の下の10万ドル』Cent mille dollars au soleil
1964年『黄金の男』Échappement libre
1964年『007 ゴールドフィンガー』Goldfinger

1965年『素晴らしきヒコーキ野郎』Those Magnificent Men in Their Flying Machines or How I Flew from London to Paris …
1965年『パリは燃えているか』Paris brûle-t-il?

1966年『トリプル・クロス』Triple Cross
1968年『チキ・チキ・バン・バン』Chitty Chitty Bang Bang
1969年『モンテカルロ・ラリー』Monte Carlo or Bust!


☆トム・コートネイ Tom Courtenay (1937.2.25~ )



1960年前後にイギリスで起こった『怒れる若者たち』にの一躍を担った神経質そうな風貌の俳優です。
ハイスクール時代から演劇に憑りつかれ、1960年にローレンス・オリヴィエのオールド・ヴィク座から初舞台を踏みました。
1961年にTVドラマ“The Lads”に出演していたところをトニー・リチャードソンに認められて1962年『長距離ランナーの孤独』
で映画俳優としてデビューを果たし、1964年の『銃殺』で個性派俳優としての地位を確立しました。

【主要出演作品】
1962年『長距離ランナーの孤独』  The Loneliness of the Long Distance Runner

1964年『銃殺』 King and Country

1965年『クロスボー作戦』  Operation Crossbow
1965年『ドクトル・ジバゴ』 Doctor Zhivago
1966年『将軍たちの夜』 The Night of the Generals
1967年『魚が出てきた日』 The Day the Fish Came Out


【ご命日】

★エデイ・コンスタンチーヌ Eddie Constantine (1917.10.29~1993.2.25)



オペラ歌手としてデビューしたがそのいかつい顔によってギャング映画などで活躍したフランスの歌手・俳優。
主な出演作品として『そこを動くな』『札束がすべて』『アルファヴィル』などがある。
また、シャンソン歌手としては娘のタニアと唄った『大人と子供』が有名。
↓はエデイ・コンスタンチーヌとタニアの『大人と子供』【YOUTUBEより】 



『2月24日』

2019-02-23 15:37:49 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ミッシェル・ルグラン Michel Legrand (1932.2.24~2019.1.26)



ジャズ・ピアニスト、アレンジャーそしてフランス映画音楽に携わった華麗で斬新な作曲家です。
音楽一家に生まれ、パリ・コンセルヴァトワールでピアノを学びアレンジャーとしてもその才能が認められて、1955年に
映画『過去をもつ愛情』の映画音楽監督を任せられました。1958年にアメリカに渡ってジャズの編曲やレコーディングに
携わり、帰国後にはゴダール監督の『女は女である』の映画音楽を担当、以後主としてヌーヴェルヴァーク作品のスコアを
書いています。1968年にはアメリカ映画『華麗なる賭け』を任されるなど幅広い活動を続けていましたが、今年1月26日に
菌血症で他界されました。

【主要映画音楽作品】
1961年『女は女である』 Une femme est une femme
1961年『5時から7時までのクレオ』 Cléo de 5 à 7
1962年『エヴァの匂い』 Eva
1962年『女と男のいる舗道』 Vivre sa vie: Film en douze tableaux

1963年『シェルブールの雨傘』 Les Parapluies de Cherbourg

1967年『ロシュフォールの恋人たち』 Les Demoiselles de Rochefort
1967年『愛すべき女・女たち』 Le Plus vieux métier du monde
1968年『華麗なる賭け』 The Thomas Crown Affair

1969年『太陽が知っている』 La piscine


☆ジョニー・ソマーズ Joanie Sommers (1941.2.24~ )



ジャズ・シンガーとポップス・シンガーの魅力を兼ね備えたアメリカのTV俳優そして人気女性歌手です。
10歳頃から地元TVに歌手として出演していましたが、18歳で出演したTVドラマシリーズ『サンセット77』で人気を博します。
1959年にはワーナー・ブラザーズと契約し、1960年にブロードウェイ・ミュージカル『バイ・バイ・バーディ 』の挿入歌
『ワン・ボーイ』でソロ歌手としてデビュー、1962年に『内気なジョニー』が全米7位の大ヒットとなりました。翌年には
アメリカではヒットしなかった『素敵なメモリー』が日本で大ヒットし、日本語盤もリリースされています。
その後、ポップスからジャズやボサノヴァなどの分野で活躍していたようですが日本では耳にすることもなくなりました。

【主要歌唱曲】
1960年『ワン・ボーイ』One Boy【YOUTUBEより】 

1962年『内気なジョニー』Jonny Get Angry【YOUTUBEより】 

1963年『素敵なメモリー』Memories【YOUTUBEより】 




【ご命日】

★アーサー・ライマン Arthur Lyman (1932.2.02~2002.2.24)



ハワイ生まれのホノルル育ちでエキゾチック・サウンドを代表する名ヴィブラフォン奏者。
詳細は当ブログの『2月2日』をご参照ください。


★ジョニー・レイ Johnnie Ray (1927.1.10~1990.2.24)



1950年代に活躍したアメリカのピアニスト兼ポップシンガー。
詳細は当ブログの『1月10日』をご参照ください。


★ダイナ・ショア Dinah Shore (1917.3.01~1994.2.24)



クラブ歌手からTV番組を経て『ボタンとリボン』で一気にメジャーになったアメリカの女性ポップシンガー。
代表的な歌唱曲として『ボタンとリボン』『青いカナリア』『愛の泉』などがある。


『2月23日』

2019-02-22 17:49:58 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ヴィクター・フレミング Victor Fleming (1889.2.23~1949.1.06)



サイレント時代に男性的なアクションを得意としたアメリカの映画監督です。
1917年頃からカメラマンとしてダグラス・フェアバンクスの撮影に携わり、1919年にフェアバンクス主演の『暗雲晴れて』で
監督としてデビュー、1927年にはエミール・ヤニングスのパラマウント第一回主演映画となる新派悲劇的映画『肉体の道』を
監督したことでその手腕を買われることになりました。
トーキー時代に数本の作品を撮った後に1939年にヒット作『風と共に去りぬ』を監督しましたが作品価値としては凡作に
終わっています。これはひとえに剛腕デヴィッド・O・セルズニックの強い横槍のためだともいわれています。当初、この
映画はジョージ・キューカー監督でスタートしたのですがセルズニックがこれを解任し、後任監督のフレミングにも強引な
口出し、さらには主演のヴィヴィアン・リーとの度重なるトラブルもあってノイローゼで入院したため一時的に監督を投げ
出したようです。ま、こんな状態で素晴らしい作品が生まれるわけがありませんね。

【主要監督作品】
1919年『暗雲晴れて』 When the Clouds Roll By
1924年『海の掟』 Code of the Sea
1927年『肉体の道』 The Way of All Fresh

1930年『泥人形』 Common Clay
1932年『紅塵』 Red Dust
1933年『ホワイト・シスター』 The White Sister
1937年『我は海の子』 Captains Courageous
1938年『テスト・パイロット』 Test Pilot
1939年『オズの魔法使い』 The Wizard of Oz

1939年『風と共に去りぬ』 Gone with the Wind

1941年『ジキル博士とハイド氏』 Dr. Jekyll and Mr. Hyde 
1948年『ジャンヌ・ダーク』 Joan of Arc


☆エドアルド・ネボラ Edoardo Nevola (1948.2.23~ )



映画『鉄道員』などで、あどけない容貌で子役として売り出したイタリアの俳優です。
1955年にピエトロ・ジェルミ監督『鉄道員』の子役募集の広告に応募して約200人の中からこの役を射止めました。
その後も数本の作品に子役として出演しましたが、母親の希望で学業に戻り、以降映画出演することはありませんでした。

【主要出演作品】
1955年『鉄道員』Il Ferroviere

1958年『わらの男』L'Uomo di Paglia
1959年『旅路』L'uomo dai Calzoni Corti
1961年『無敵の闘士』The Invincible Gladiator


☆ピーター・フォンダ Peter Fonda (1940.2.23~ )



ヘンリー・フォンダを父に、ジェーン・フォンダを姉に持つフォンダ一家の俳優です。
学生演劇などを経て1963年に『タミーとドクター』で青春スターとして売り出しましたが、ハリウッドになじめずに訣別し
折から台頭してきたニューシネマの波に乗って1969年にデニス・ホッパー監督の『イージー・ライダー』をプロデュース、
その後も『さすらいのカウボーイ』を監督するなど脱ハリウッド映画人としての道を歩みました。

【主要出演作品】
1963年『タミーとドクター』Tammy and the Doctor

1963年『勝利者』The Victors
1964年『若い恋人たち』The Young Lovers
1968年『世にも怪奇な物語』Histoires extraordinaires
1969年『イージー・ライダー』Easy Rider



【ご命日】

★ロベール・アンリコ Robert Enrico (1931.4.13~2001.2.23)



斬新な表現と抒情的で美しい映像を武器として、女優ジョアンナ・シムカスを育て上げたフランスの映画監督。
主要監督作品として『ふくろうの河』『冒険者たち』『若草の萌えるころ』『オー! 』などがある。


『2月22日』

2019-02-21 14:59:59 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ルイス・ブニュエル Luis Buñuel (1900.2.22~1983.7.29)



本人も認める無神論者で、社会への痛烈な批判を訴え続けたスペイン生まれメキシコ国籍を持つ映画監督です。
裕福な家庭に生まれ敬虔なクリスチャンとして育てられたが、マドリッド大学時代に学生会館での映画上映活動をしていた
時期にサルヴァトーレ・ダリと出会い、シュルレアリズム運動に心酔しはじめました。大学卒業後1925年にパリに移住して
ジャン・エプスタン監督の助手をつとめ、1928年にダリの協力を得て初監督作品となる『アンダルシアの犬』をフランスで
制作、この『アンダルシアの犬』は度肝を抜くような映像が何の脈絡もなくさらなる残酷で異様な映像を分娩していくという
典型的なシュルレアリズムで描かれており、この頃に流行したアヴァンギャルド映画の中でもその特異さで大注目を浴び、
当時新進芸術家のパトロンとして名を馳せていた大富豪ド・ノアーユ子爵に大いに認められて、彼の出資により1930年に
スペインで『黄金時代』を監督しました。この作品も象徴や隠喩を多用した前衛的手法によって宗教、慈愛、愛欲、儀礼、
道徳に対して痛烈な批判を投げかけたため、スペイン国内で上映禁止とされてしまいました。続いて1933年には、過酷な
自然のもとで動物のように悲惨な生活を強いられているの人々を描いた『糧なき土地』を制作したことにより、当時の
独裁者フランコ将軍から反愛国者と決めつけられてこれまた上映禁止の上、国外に追放されてしまいました。
その後メキシコ国籍を取得して映画制作を再開し、1950年に 浮浪少年の実態と内面を客観的に直視した『忘れられた人々』を
監督、ブルジョワ社会への痛烈な批判をするとともに少年の夢をシュールレアリスム的な手法で描くなどによってその健在
ぶりを国際的にも認めさせました。ブニュエルはメキシコで十数本の作品を監督しています。
このメキシコでの評判によってブニュエルはフランコ将軍が健在の祖国スペインに戻ることを許され1961年に『ビリディアナ』
の制作に取り掛かりました。この作品は、人間の内面に潜む醜い欲望をさらけ出すとともに、カトリックの戒律と原罪を
掘り起こし罪の意識と救済がいかに虚しいかを告発しています。さらに、乞食たちによる最後の晩餐のパロディが物議を呼び
これがキリストへの冒涜であり反宗教的という理由で今度はスペイン国籍を剥奪されてしまいました。
しかし、映画作家として国際的にも高い評価を受けため、1963年にはフランスに招かれて『小間使いの日記』を監督、これも
権威への批判を込めた反道徳的、反宗教作品となっています。次いで1967年の『昼顔』では耽美的な色彩を織り込みながら
肉体と精神の矛盾を赤裸々に描き上げました。これらの成功によってブニュエルはフランス映画を担う存在となっていきます。

【主要監督作品】
1929年『アンダルシアの犬』 Un chien andalou

1930年『黄金時代』 L'Âge d'or

1933年『糧なき土地』 Las Hurdes
1949年『のんき大将』 El gran Calavera
1950年『忘れられた人々』 Los olvidados

1952年『昇天峠』 Subida al cielo
1953年『エル』 Él
1953年『嵐が丘』 Abismos de pasión
1961年『ビリディアナ』 Viridiana

1962年『皆殺しの天使』 El ángel exterminador 
1964年『小間使の日記』 Le Journal d'une femme de chambre

1965年『砂漠のシモン』 Simón del desierto
1967年『昼顔』 Belle de jour

1970年『哀しみのトリスターナ』 Tristana
1972年『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』 Le charme discret de la bourgeoisie


☆ジュリエッタ・マシーナ Giulietta Masina (1921.2.22~194.3.23)



小柄で愛嬌のある顔立ちと天使の心を持つ役柄で脚光を浴びたイタリアの女優です。
ローマ大学で文学を専攻するかたわら演劇部に所属し1942年に芸術劇場で初舞台を踏み、翌年にはラジオドラマに出演し、
当時ドラマの脚本を書いていたフェデリコ・フェリーニと結婚して家庭に入りました。
しかし、1947年に彼女の才能に目を付けていたアルベルト・ラトアーダ監督に口説き落とされて『無慈悲』で映画界に入り、
1950年には夫君のフェリーニとラトアーダの共同監督による『寄席の脚光』で注目を集めました。
そして1954年には『道』のジェルソミーナ役でフェリーニ監督と共に世界的な名声を得ることになります。
夫婦仲の危機は幾度かあったようですが、生涯フェリーニの妻として夫を看取った直後に肺がんでこの世を去っています。

【主要出演作品】
1946年『戦火のかなた』 Paisàn
1950年『寄席の脚光』 Luci del varietà
1952年『ヨーロッパ一九五一年』 Europa '51
1954年『道』 La Strada

1955年『崖』 Il Bidone 
1957年『カビリアの夜』 Le Notti di Cabiria

1959年『街の中の地獄』 Nella città l'inferno
1965年『魂のジュリエッタ』 Giulietta degli spiriti



【ご命日】

★ニコス・コンドウロス Nicos Koundouros (1926.12.15~2017.2.22)



簡明直截なスタイルと抒情豊かな表現で注目されたギリシャの映画監督。
主要監督作品として『魔法の都市』『オー、ドラゴス』『春のめざめ』などがある。



『2月21日』

2019-02-20 17:10:30 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆サム・ペキンパー Sam Peckinpah (1925.2.21~1984.12.28)



西部劇をはじめ派手なバイオレンス作品を得意とするアメリカの脚本家兼映画監督です。
1950年代にドン・シーゲル監督に弟子入りし雑用などに従事しながらTV脚本家として売り出し、1961年に監督に昇格、
翌1962年の『昼下りの決斗』で認められるようになりましたが、ことごとくプロデューサーとぶつかり合い反逆児の
レッテルを張られ一時的に映画界から干されました。再びTVでの仕事に甘んじていましたが1969年に『ワイルドバンチ』で
復活したものの、暴力を美化する乱暴な作家という烙印を押される結果となりました。

【主要出演作品】
1961年 『荒野のガンマン』 The Deadly Companions
1962年 『昼下りの決斗』 Ride the High Country

1965年 『ダンディー少佐』Major Dundee
1969年 『ワイルドバンチ』 The Wild Bunch
1971年 『わらの犬』Straw Dog


【ご命日】

★ ジャック・ベッケル Jacques Becker (1906.9.15~1960.2.21)



繊細な感覚で描写の名人といわれ、1940~50年代に活躍したフランスの映画監督。
主要監督作品として『偽れる装い』『幸福の設計』『肉体の冠』『現金に手を出すな 』『穴』などがある。

↓は『現金に手を出すな 』より『グリスビーのブルース』【YOUTUBEより】