数日前の朝の通勤電車でのこと。

ラッシュアワーの時間帯を過ぎた電車は、ほどほどに混んでいる。
今日は座れないな~と、吊り皮につかまりボケーとしていると、
2つ先の駅で、ラッキー、前の座席が空いた。
荷物が多かったので、私はガザゴソと座り、落ち着いたところに、
杖を突いた背中がだいぶ丸くなったご婦人が電車に乗ってきた。
私の所からは数歩離れた乗降口に立っている。
電車が動いている時に声をかけるのは危ないかな?と思って、
電車が次の駅に着いたところで声をかけた。
私 「どうぞ。」
ご婦人 「K駅で降りますから(いいですよ)」
K駅まではまだ5駅ある。
私 「私はその先まで行くので、ではK駅で(座るのを)交代しましょう。」
座席に座ったご婦人は、明るいサーモンピンクのゆったりしたハーフコートに身を包んでいた。そして、そのコートの襟の上品でかわいいブローチが目にとまった。
ご婦人 「荷物をお持ちしましょう。」
私 「軽いからだいじょうぶですよ。」
ちょっとした会話だったけれど、後に温かいものが残った。
K駅につくと、その人は、丁寧にお礼を言って降りていった。
K駅は降りる人が多い。
人がはけたころ、ふとホームを見ると、そのご婦人が丁寧に頭を下げていた。



ラッシュアワーの時間帯を過ぎた電車は、ほどほどに混んでいる。
今日は座れないな~と、吊り皮につかまりボケーとしていると、
2つ先の駅で、ラッキー、前の座席が空いた。
荷物が多かったので、私はガザゴソと座り、落ち着いたところに、
杖を突いた背中がだいぶ丸くなったご婦人が電車に乗ってきた。
私の所からは数歩離れた乗降口に立っている。
電車が動いている時に声をかけるのは危ないかな?と思って、
電車が次の駅に着いたところで声をかけた。
私 「どうぞ。」
ご婦人 「K駅で降りますから(いいですよ)」
K駅まではまだ5駅ある。
私 「私はその先まで行くので、ではK駅で(座るのを)交代しましょう。」
座席に座ったご婦人は、明るいサーモンピンクのゆったりしたハーフコートに身を包んでいた。そして、そのコートの襟の上品でかわいいブローチが目にとまった。
ご婦人 「荷物をお持ちしましょう。」
私 「軽いからだいじょうぶですよ。」
ちょっとした会話だったけれど、後に温かいものが残った。
K駅につくと、その人は、丁寧にお礼を言って降りていった。
K駅は降りる人が多い。
人がはけたころ、ふとホームを見ると、そのご婦人が丁寧に頭を下げていた。