枕草子
NHK大河ドラマ「光る君へ」にも登場し、紫式部、和泉式部、清少納言、平安の三才女のひとり、「枕草子」の筆者、春はあけぼのなどの文章から軽く明るいイメージである「枕草子」ですが、実は後ろ向きな発想に満ちています。今、世間で話題になったフワちゃん問題も清少納言に言わせれば「見苦しきもの」「いみじう心づきなき(ものすごく気にいらぬ)とりどころ(取柄)なきものえせものの所得るおり(つまらぬ者が幅を利かせる時)とあり、極めつけは「にくきもの」であります。「憎し」は現代語と違い「しゃくにさわる」「イラッ」とするいった軽めの意味です。また、「話し手にまるで悪気がない相手が迷惑がっているなど想像もできないからこその笑顔・・・と悪気のない人ほど始末に負えないものはない。また、たいしたことのないくだらぬことをしきりに笑顔でしゃべりたてるひと。など「いと憎し」と書いております。まさに現代のフワちゃんタイプは「いと憎し」と思います。