古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その五十三

2013年08月06日 07時19分32秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第十四ページ、上の一~二行目

解読 出雲大嶋より者壱銭も請不申候。其明年丹

    鳥居、浦儀太郎殿寄進ニ被成被下候。又八年

読み 出雲・大嶋よりは一銭も請け申さず候。其の明くる年に

    鳥居、浦儀太郎殿寄進に成され下され候。又八年

 

解説 「出雲・大嶋より者」・・・出雲・大嶋からは。(串本のボラ網の外には、出雲大嶋からは)。 「壱銭も請不申候」・・・一銭も受け取ってはいません。 「其明年丹」・・・其の明くる年に。最後は「丹」と言う字に見えます。変体仮名の「に」。 二行目はじめは「鳥居」です。 「浦儀太郎殿」・・・江田組大庄屋の一統の人物だろうと推定出来ますが、ここでは判りません。この口上の宛名は「浦儀八郎」となっています。 「寄進」・・・神社寺院にお金や品物現物を寄付すること。 「被成被下候」・・・成され下され候。寄付成されて下さいました。 「又八年」の次は消えていますが、「以前」の二文字が有れば文意は通ります。八年前。