古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十二章 乍恐奉願 口上 其の六

2014年11月07日 06時29分52秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

「乍恐奉願 口上」第二頁、上の一~二行目

前頁の最終行が半分切れています。ご容赦下さい。串本町史から最終行を先に入れます。「御慈悲之御了簡を以、五人組合之内□□壱人成共」と書いています。

二頁解読 組合儀絶之儀御聞済被為成下候様仕度奉

       願上候。左候へ者後難之儀相遁旁々以難有

読み 組合儀絶の儀、お聞き済み成し下せられ候様仕りたく

     願い上げ奉り候。さ候えば後難の儀相遁れ旁々以て有り難き

解説 前頁の最終行は、「お慈悲の御料簡を以て五人組合の内、□□一人なりとも」です。 本頁壱行目、「組合儀絶之儀」・・・組合から縁を切る事。 「御聞済」・・・お聞き済み。お聞きとどけ。 「被為成下候様」・・・「被」は「られ」、「為」は「せ」、「成下」は成し下す、下から返って「成し下せられ候様」。お聞き届けなさって下さいます様。 「仕度」・・・仕りたく。して下されたく。 「願上」の次は「候」です。 「左候へ者」・・・そうして下されば。 「後難之儀」・・・後々の難儀・災い。 「相遁」・・・相遁れ。『あいのがれ』。 「旁々以」・・・『かたがたもって』、どちらにしても。 「難有」・・・有り難き。「有」は何度出て来ても難しい。