古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十二章 乍恐奉願 口上 其の七

2014年11月08日 06時33分41秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「乍恐奉願 口上」第二頁、三~四行目

解読 御儀奉存候。乍恐御聞済被為成下候様、幾重ニも

    奉願上候。乍恐書付差上申候。以上

読み 御儀存じ奉り候。恐れ乍らお聞き済み成し下せられ候様幾重にも

    願い上げ奉り候。恐れ乍ら書き付け差し上げ申し候。以上

解説 「(有り難き)御儀」・・・有り難い事に。「儀」の次ぎに「ニ」がありませんが、読むときは、「有り難きおん儀に」と読んでいいでしょう。 「奉存候」・・・存じ奉り候。有り難い事と存じ奉ります。 次の字は半分消えていますが、「乍」で下は「恐」で、「恐れ乍ら」。 次ぎも読みにくい、「御聞済」・・・お聞き届け。 次ぎも判りにくいですが、慣用語で、「被為成下候様」・・・成し下せられ候様。「被」は「られ」、「為」は「せ」、「させ」、「成下」は成し下す。 「候様」・・・これも読みにくいですが、きまり文句です。 「幾重ニも」・・・読むのは困難です。繰り返し。ひたすら。 「乍恐」の次の「土」の様な字は「書」の崩しです。「書」には色々な書き方が有ります。下に「付」が有るので「書き付け」と判ります。 「差上」・・・「差」も難解。