古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十三章 詫一札之事 其の二

2014年11月18日 05時03分30秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「詫一札之事」第一頁、上の三~四行目

 

解読 元庄屋御役元并庄屋代才助殿

    宅江も両度悪書仕捨置候得共

読み 元庄屋お役もと並びに庄屋代才助殿

    宅へも両度悪書仕り、捨て置き候えども

解説 「元庄屋御役元」・・・前に庄屋の役をしていたお宅。 「并」・・・並びに。江戸時代は「並」の字は使用せず、「并」の字を使いました。 「庄屋代」・・・正式な庄屋ではないが、庄屋の役目をしている人。 「才助殿」・・・「殿」はこれだけでは読めません。上に人名が有るので、「殿」と推定出来ます。 「宅江も」・・・「江」は変体仮名の「え」です。現代仮名遣いとは異なります。 「両度」・・・二度。二回。「両」も難解です。 「悪書」・・・悪口を書いた文書。 「仕」・・・『つかまつり』。する。この場合は「悪書を出した」と言うこと。「悪」も難解。 「捨置候得共」・・・そのままにして置きましたが。「置」も難しい。「候得共」・・・『そうらえども』、読むのは困難ですが、出る回数も多いので、慣用語として覚えましょう。