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かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 2の172

2019-05-14 18:15:21 | 短歌の鑑賞

    渡辺松男研究2の23(2019年4月28日実施)
     Ⅲ【交通論】『泡宇宙の蛙』(1999年)P109~
     参加者:泉真帆、岡東和子、A・K、T・S、鹿取未放
     レポーター:泉真帆   司会と記録:鹿取未放

172 一球を凝(み)る五万人一球が五万人へと発するひかり

      (レポート)
 例えばサッカーのワールドカップを観戦しているのではないだろうか。たった一球を追って観客の五万人がどよめく。一球のうごきを凝視する五万人と、その一球から五万人へ発せられるひかり。こんなふうに歌に詠まれると、いままで球を追っていただけの私の目にも、一球の放射するひかりが見えるようになる。短歌っていいものだなあと思う。いや、渡辺松男の詩的な目を追体験させてもらっているのだ。(真帆)


      (当日意見)
★(大きくため息をついて)視点をAからBへぱっと変える。これは理屈では無く感覚ですね。
 繰り返しですよね、一球、一球、五万人、五万人って。(A・K)
★やっている人は一人で、見る人は大勢。それをこんなふうに歌えるなんって。それで納
 得させる。(T・S)
★凝視の凝でみるというのも、うまいですね。(A・K)




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