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かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 236(中国)

2019-05-22 20:23:56 | 短歌の鑑賞
  馬場あき子の旅の歌31(2010年8月実施)
     【砂の大地】『飛天の道』(2000年刊)185頁~
      参加者:H・A、T・S、藤本満須子、T・H、鹿取未放
     司会とまとめ:鹿取 未放


237 言葉失う奇観の中の火焔山つひに低頭の思ひわきくる
  (「失う」の「う」は、歌集のママ)

      (当日意見)
★236番歌(火焔山みれば奇怪なり真つ赤なり畏れつつ西遊記の山裾に入る)「畏れ」から23
 7番歌「低頭」へと深まりが見られる。(H・A)                     

        
     (まとめ)
 236番歌(火焔山みれば奇怪なり真つ赤なり畏れつつ西遊記の山裾に入る)に見られるようにあまりの山容の凄まじさにただただ見とれ、茫然自失となって言葉も出ない。そうして圧倒されて眺めているうちに、最後には頭を下げるしかない敬虔な気持ちになったというのである。作者は旧かな表記なので「失う」は「失ふ」とあるべきだが、歌集は「失う」、誤植であろう。(鹿取)

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