渡辺松男研究29まとめ(2015年7月実施)
【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)100頁~
参加者:石井彩子、M・S、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:渡部 慧子 司会と記録:鹿取 未放
238 赤城山の天辺に立ち呼吸深し関東平野を吸い込みては吐く
(レポート)
赤城山と関東平野、二つの固有名詞がうるさく響かないのは、作者のものに望む時の原初的といえばよいのか、その生命が大きく働いているゆえだろう。(慧子)
(当日意見)
★「関東平野を吸い込みては吐く」という非常に大きい世界を詠っていらっしゃる。
(石井)
★天辺に立ってお山の大将というか、天下を取ったような気分で関東平野の空気を吸い込
むような気がするという、おおらかな男性的な歌だと思います。(M・S)
★この作者、登山が大好きで週末には周辺の山々に登っていたそうなので、赤城山もよく登
られた山なのでしょう。頂上に着いた達成感とか快い疲れとかで関東平野を見下ろしなが
ら深呼吸しているんだけど、「関東平野を吸い込みては吐く」と大きく表現してユーモア
もあるし気持ちの良い歌ですね。(鹿取)
【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)100頁~
参加者:石井彩子、M・S、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:渡部 慧子 司会と記録:鹿取 未放
238 赤城山の天辺に立ち呼吸深し関東平野を吸い込みては吐く
(レポート)
赤城山と関東平野、二つの固有名詞がうるさく響かないのは、作者のものに望む時の原初的といえばよいのか、その生命が大きく働いているゆえだろう。(慧子)
(当日意見)
★「関東平野を吸い込みては吐く」という非常に大きい世界を詠っていらっしゃる。
(石井)
★天辺に立ってお山の大将というか、天下を取ったような気分で関東平野の空気を吸い込
むような気がするという、おおらかな男性的な歌だと思います。(M・S)
★この作者、登山が大好きで週末には周辺の山々に登っていたそうなので、赤城山もよく登
られた山なのでしょう。頂上に着いた達成感とか快い疲れとかで関東平野を見下ろしなが
ら深呼吸しているんだけど、「関東平野を吸い込みては吐く」と大きく表現してユーモア
もあるし気持ちの良い歌ですね。(鹿取)