かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 1の33

2020-06-06 17:32:13 | 短歌の鑑賞
    改訂版渡辺松男研究4【地下に還せり】(13年4月実施)
      『寒気氾濫』(1997年)12~
      参加者:崎尾廣子、鈴木良明、曽我亮子、鹿取未放
       司会と記録:鹿取 未放(再構成版)

              
33 約束のことごとく葉を落とし終え樹は重心を地下に還せり

 ★この葉を落とし終えた樹が重心を地下に還すという、自分を樹に入っていかせ
  る行かせ方がほんとうによく伝わってくる。(崎尾)
 ★樹の生態を身体的に捉えている。「約束の」なんっていうのもなかなか言えな
  い。摂理というか。(鈴木)
 ★「約束のごとく」でないところが深くて面白いですね。とても微妙な繋げ方を
  している。「葉を落とし終え」るというのが自然の約束事なんですよね。この
  歌の結句が一連の題になっています。(鹿取)


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