現在ベラルーシのミンスクで、ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナの首脳が会談している。この4人。会談は12時間ぐらい続いている模様。
'Normandy 4' Ukraine peace talks in Minsk LIVE UPDATES
http://rt.com/news/231327-minsk-peace-talks-updates/
一説によれば通訳を挟まないで話しているらしい。プーチン、メルケル、ポロはロシア語でいけるけど、オーランドはロシア語は話せないという前に聞いたことがある。すると一番共通可能性のあるのはドイツ語か?ロシア語、ドイツ語、たまに英語で明確化、とかいうチャンポンで通じそうな気がする。
ウクライナ和平協議難航か 独仏ロと首脳会談続く
合意文書を検討
【ミンスク=石川陽平】ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナの4カ国は11日夜、ベラルーシの首都ミンスクで、親ロシア派武装勢力と政府軍の激しい戦闘が続くウクライナ東部の即時停戦と包括的な和平を話し合う首脳会談を開いた。4カ国首脳は合意文書を取りまとめる作業を急いでおり、12日未明もまだ会談を続行している。
(中略)
ミンスク市内の別の会場では、4カ国の首脳会談と並行して、親ロ派とウクライナ、ロシア、欧州安保協力機構(OSCE)の代表が連絡グループの協議を続けた。連絡グループで合意文書のたたき台を作り、首脳会談で検討を加えている。12日中に合意文書の内容で一致できるか予断を許さない情勢だ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM12H2G_S5A210C1EAF000/
OSCEが入った会議があるのはこっちが停戦の具体的な手続きを検討しているってことなんだろうと思う。で、4か国首脳はウクライナで起っている武力衝突を停戦させられるか、東部地区の地位をどうするのかと、あとやっぱり、お金の話でしょうかね。
この会議はアメリカが居ないというのが特徴と言えば特徴で、いなくていいんだし、そもそもなんでお前に関係あるんだという話。上の写真を見てもわかる通り、欧州勢が話せばいいだけの話。しかし、大西洋の向こうから、アメリカはウクライナに武器支援をすると大騒ぎをしている。
武器支援なんかしたら最終的にはロシアとアメリカの戦争になるから止めろと言う声多数ではあるけど、そんなことを聞く米議会をカバーとする米支配層ではない。
だから、武器支援をするという意味は、俺の言う通りにしない合意なんかしたら武器支援してやる、という脅しなんでしょう。誰を脅してるって、ロシアというより独仏ではなかろうか。
■ ハチャメチャになってる「ウクライナ軍」
でもって、ウクライナでは戦闘状態が続いており、という語によって多くの人たちはひょっとするとウクライナ兵と親ロシアの兵(要するに国籍がウクライナでもロシア人が多数)がガチンコで戦ってる図を想像してるかもしれないけど、そういう局面は確かに存在するけどでもそれは兵士同士の話なのである意味、ぎりぎり言って合法かつ限定的で、専ら問題なのはウクライナ、というよりキエフ勢力による民間人への無差別攻撃でしょう。
昨日だかには、ルガンスク近くの住宅地のど真ん中にロケット弾が撃ち込まれてて、いや~、相変わらず派手なことするなぁとびっくりしてたんだけど、これをすかさず今回は捏造報道の急先鋒になっているイギリスのガーディアン紙が、またまた親ロシア派の仕業だ~とか書いたりしている模様。
しかし、ロケット弾の着弾地点、方向から考えてキエフ勢力から来たとしか思えないようで、同じくイギリスのテレグラフ紙は、ウクライナ政府軍からのロケット弾と書いている。(太字は私)
Ukraine crisis: terror as rockets hit soup kitchen
Terrified people try to shelter from a Ukrainian government rocket attack on a soup kitchen in Pervomaisk
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/ukraine/11402527/Ukraine-crisis-terror-as-rockets-hit-soup-kitchen.html
興味深いのは、このビデオを見たロシア語の出来る人たちがブログに書いているところをみると、このビデオ内でわなわな震えてるおばちゃんは、ポロシェンコくそったれ、みたいなことを言ってるらしい。
つまり、ウクライナ人たちも、もう何が起ってるから分かってるわけだよね。自国政府が自国民をテロリスト扱いして砲弾を撃ち込んでいる状態が半年以上続いているわけで、最初はいいやこれはロシアが・・・とか思ってた人だって、いくらなんでも異常な事態だと気がついたでしょう。
で、ポロシェンコ大統領は、すべてわかった上でパフォーマーとして存在してるんだろうな、と私は思う。つまりむしろこの人はロシアを抜いたウクライナなんてあり得ないという派でしょう。バカじゃないんだし。でも自国民を砲撃した政府の代表者になってるわけで、この人はどうしてこの地位を引き受けたのか今となっては謎だ。
↓ ロシアではこんな感じで着弾から考えるとどこが発射地点で、みたいなことを検討している人たちがいっぱいいる。ウクライナを含むロシア世界って軍事に関わったことがある人が大量にいる世界なので、プロパガンダを仕掛ける側も容易じゃないよな(笑)と思った。いろんな情報分析が瞬時に出て来て非常に面白い。
■ どうするアメリカ人
で、アメリカ。主流メディアはあいかわらず、ウクライナ支援をすることが当然のようなことを言い募っているらしいんだけど、要するにこのキエフのクレイジーな政権を支援しているのは誰かと言ったら主にアメリカだと、今やアメリカ人の多くも結構良く知ってる。だから、結局自分たちの国のワシントン周辺にいる奴らがおかしいと理解しているものの、それ以上何もできないのがアメリカという国。
民主主義が聞いてあきれるような事態なのよね、実は。
さらに、ドイツ、フランスあたりがアメリカとは独立にロシアと交渉しているように見えるわけで(実際にはそんなことはないと私は思うけど)、アメリカ人とすれば多少孤立している感じを受けざるを得ない。そういえば、中国も数日前に、アメリカによるウクライナへの武器支援には反対すると外相の広報官だったかが語っていた。中国はほんと、この間良い役回りしてる。
でも、アメリカに巣食っている一部の過激派というか狂人派というか、カオス待望論者みたいな集団の力を削がない限りアメリカという国家をアメリカ人の多数が望むように作れないのもホント。
日本に巣喰う4つの“怪物" | |
井上 実 | |
KADOKAWA/角川学芸出版 |