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戦後「保守」とは何か

2013-08-18 15:25:37 | 日々雑感

だいぶ前の話になるが、【討論!】表現者スペシャル・さようなら戦後日本の中で、保守について
富岡幸一郎先生が、非常に役に立つ分類をされいた。

戦後「保守」とは何か

  1. 新米「保守」→米国に依存すればよしとする、従属根性
  2. 改革「保守」→「維新」という語を取り違える、錯覚野郎
  3. 経済「保守」→戦後の高度成長を礼賛する。成金趣味
  4. 反共・反マル「保守」→共産主義を敵とする右翼小児病
  5. 皇室「保守」→皇室を愛護すればよいとする、「中今」主義
  6. 風土論「保守」→一神教を理解せず多神論賛美の宗教音痴


これは上手いと思うなぁ。
3が基本的に一番数が多いんだろうと思うし、微妙に1も多いし強い。2も実は通奏低音的にずっといる。

とはいえ、私が思うに1~4は外部環境が変化すれば、そんなんできないじゃんか、となる可能性のあるし、個別具体的な事象で反論できる可能性も多いにあるので日本にとって骨がらみにはならないが、5と6は、結構根強くて、妙な理念先行型になりそうで、私たちとしては用心すべきものなんじゃないかなと思う。

5は、皇室を大事にすることを一歩踏み越えているようなタイプ。皇室さえ守られればなんでも上手くいくと考えているというか、宗教的にそう信じこませる手法を持つ集団というべきか。日本の戦後保守のムーブメントは宗教保守っぽい人たちが実体的に活動してきたようなところがあると思うので、政治関係者がより注意すべきだと思う。組織票がるからつい手が出る。

6は、文化・文学関係者に多く、したがって一般大衆が無意識のようについていってしまうタイプ。富岡先生も、梅原猛さんとか、とおっしゃていたが、まぁそういう感じ。日本は自然が豊かで多神教で汎神論ですばらしい、それにひきかえ一神教は云々というやつ。

聞いていて気持ち悪いものではないので、ついうっかり「そうだそうだ」になりやすいから余計にやっかい。さらに、なんせ本職なので、ここらへんの人たちは文章が上手いので読んで納得させられてしまうという点も要注意。

■参考
1/3【討論!】表現者スペシャル・さようなら戦後日本[桜H24/1/21]
http://www.youtube.com/watch?v=jP-vv2L0exI

◆表現者スペシャル・さようなら戦後日本

パネリスト:
 杉原志啓(音楽評論家・学習院女子大学講師)
 寺脇研(映画評論家・京都造形芸術大学教授)
 富岡幸一郎(文芸評論家・関東学院大学教授)
 中野剛志(京都大学大学院准教授)
 西部邁(評論家)
 安岡直(秀明大学准教授)
司会:水島総


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