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同床異夢? フランスはどちらに向かうのか

2015-01-13 18:36:06 | 欧州情勢複雑怪奇

フランスで300万人以上の人々が通りに出ているようだ。反テロのデモということらしい。

デモのスケールの大きさはハフィントンポストがよく伝えている。というかたくさん写真が載ってる。

【パリ銃撃】フランス史上最大のデモ行進 「今日、パリは世界の首都になる」(画像)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/01/11/paris-rally-je-suis-charlie-hebdo-terrorism_n_6453472.html

もちろん連続テロ事件は非難されるべきものだけど、でも、なぜこのフランスの事件のために各国首脳が集って共にテロ反対のデモをするのだろう・・・というのはかなり疑問ではある。

とかいうと、いわゆるリベラルの人たちを中心に、ではあなたはテロを許すんですか?とか言われそうでこういう疑問を持ちだすのは怖いといえば怖い。でもって、こういう同調圧力の方が怖い、ってのもある。また、なんというか、ではあなたはテロを許すんですか、というのは個別事情を一切無視した全称命題なので、こういうのを向けられると、なにか仕掛けられているんじゃないかと私は疑いたくなったりもする。

とまぁいろいろ言ってるけど、ロシアの声に載っていたこの声は実際もっともなわけですよ。

フランスのジャーナリストを殺害してはならないが、ウクライナの子供たちは殺してもいいのか?
http://japanese.ruvr.ru/news/2015_01_12/282027741/

欧州が、イスラム過激派によるフランスの風刺週刊紙「シャーリー エブド」襲撃事件への怒りに燃えている間にも、ウクライナのポロシェンコ大統領は、パリで犠牲者を追悼するデモ行進に参加し、ウクライナ軍は、ドンバスの一般市民を殺害している。

ある日突然住んでる建物を砲撃され命を落とした「テロリスト」のことを私は忘れませんよ。

そう、ウクライナの少なからぬ一般市民は、キエフのクーデーター政権に従わないという嫌疑によって「テロリスト」と名付けられ、その上で、キエフに集った傭兵主体の軍によって砲撃を受け殺された。それが去年の夏。

このへんで書いたこと。

「自国民を殺す」-The West という価値の毀損

そういうわけで、反テロと聞くと、またなんかへんなことが起こってるのかと思ってしまう私がいる。率直にいって、この流れでノボロジアを攻撃する気なのかという疑いを持ってる。

(当然のことながら、仕掛けるのはキエフだが、あたかも自然に戦闘が始まったか、または親ロシア派のテロリストが攻撃してきた、という証言を作る。ま、謀略っちゅーやつですね)

■ チェチェンのカディロフが一言

さてしかし、今回のデモは非常に珍しいことが起こっている。イギリスのデヴィッド・キャメロン首相、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、スペインのマリアーノ・ラホイ首相、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、パレスチナ暫定自治政府のマフムード・アッバス議長など、世界50カ国ぐらい?の指導者がフランスのオランド大統領と共に腕を組んで行進していた。

これって何を意味しているんでしょうね。普通デモというのは、通常の抗議では権力主体に聞いてもらえない人々が、身体を持ってきて異論を明示する、つまりデモンストレートする、という行為だと理解しているんだけど、各国首脳というのは権力者たちのことだ。

もしこれがデモだというのなら、この権力者たちは誰にデモンストレートしているんでしょうか

と、ここから妙なことを考えたくなるわけですね。にやにや、って感じで。

そこでチェチェンのリーダー、カディロフの発言が生きて来る。

チェチェン首長「フランスでのテロ事件の裏には『ある影響力のある勢力』がいる」と推測
http://japanese.ruvr.ru/news/2015_01_12/282030992/

我々は、パリで世界の大国のリーダー達が心を一つにして、テロを非難した事を歓迎する。しかし、彼らは、いかなるテロリズムを非難したのだろうか? 世界中のテロリズムなのだろうか、それともフランスだけを襲ったテロリズムだろうか?

なぜ大統領や国王、首相らは一度も、何十万ものアフガン人やシリア人、エジプト人、リビア人、イエメン人、イラク人の死に抗議して、行進の先頭に立たなかったのだろう?

なぜ彼らは、チェチェンの首都グローズヌィで政府庁舎が爆破された時、北オセチアのベスランで学校が襲撃され占拠された時、モスクワのドゥブロフカで劇場 が占拠された時、沈黙していたのだろう。昨年12月にグローズヌィで起きた新聞・雑誌会館と学校占拠事件では、50人以上の死傷者が出たにもかかわらずである。もし世界全体が、在野勢力支援を装って、一連の国々全体で、テロリストに武器や資金を与え、彼らを育てるならば、世界中の国々の首都が安全になる事はない。(太字、私)

カディロフは遠回しに言ってるけど、チェチェンは自然発生的な反ロシアの話を超えて、そこにイスラム過激派が送り込まれたことによって大騒動となった。そしてその過激派を生み出し支援していたのはサウジとその仲間たちだろうと言われている、というか既にメインストリーム以外では通説か?

プーチンが、言うこと聞かないとソチ五輪でテロやるぞとサウジアラビアのバンダル王子に脅されて、

チェチェンの裏にあんたらがいるのを我々は承知してるよ、10年もね

と答えたという話があってこれがいくつかの中東メディアに出て、その後ヴォイス・オブ・ロシアが後追いしたので、どうもこれは信憑性OKらしいという話になった。これが起ったのが2013年夏で、そこから確かにソチ五輪は問題なく大成功だったが、その間にウクライナ騒動が起っているわけで、まぁなんというか、確実に水面下で戦争している人たちはいるといっていいわけでしょうね。

Bandar Bush threatens President Putin with Sochi terrorist attack
http://voiceofrussia.com/2013_08_29/Bandar-Bush-threatens-President-Putin-with-Sochi-terrorist-attack-2596/


■ 欧州は何をしようとしているのか?

こういう背景が見える中、みんなで仲良く腕を組みあって「テロはんた~い」とか行進しているメルケル、オランドは何をしようとしているのか? 続く、って感じですが(笑)、今後の興味の焦点は、このデモンストレーションは誰に抗議しているのか、ということだと思う。

つまり、ぶっちゃけて言えば、フランス他の欧州諸国は、反テロを使ったある種の支配構造の中に入るのか、それともそれはヤダと国民大衆の力を盾にデモしているのか、ということ。


■ それはそれとして「200年を共にして」

それはそれとして、ロシア圏を除く欧州とアメリカとは言論の自由がかなり失われている地域だと私は認識している。それはなぜかといえば、ユダヤ人がからんだことは、かわいそうなユダヤ人というテーマ以外では原則的に公の場で話せないような状態だから。

ユダヤ人は歴史的に良くも悪くも大きな役割をしてきた人々、場合によっては主要プレーヤーだった人々なんだから、通常であれば相応に好悪、是非、善悪、適不適が自由に大いに語られるべきもの。しかるにここを大幅に制限しておいて、これで「私たちには言論の自由があります」とか言われても、それは檻の中の言論の自由だろ、と私は言いたい。

この件に関して欧州で一番言論の自由があるのはロシアでしょう。ロシアはユダや人を自国の歴史に密接に絡んだ人として良くも悪くも two hundred years together(200年を共にして)というスタンスで行こうとしていると言っていいと思う。「200年を共にして」というのは、アレクサンドル・ソルジェニーツィンによるユダヤ人とロシア人の関わりを書いた書物の名前。この書物は2001年に発行され、その後フランス語、ドイツ語版が出版され、漏れ聞くところではロシア周辺の比較的マイナー言語の国々でも出ているらしい。

しかし、英語版は未だに発行されていません。ただ、ごく初期から有志による部分訳は出回っていて、最近はそれがかなりまとまってほぼ読める状態。ネット検索すると見つかります。wiki

 
■ それはそれとして奇妙な話

イギリスのテレグラフに載っていた記事。襲撃された雑誌社で犠牲になった人の遺族から事情聴取する任務についていたフランスの警察の人が自殺したという話。一般の警察官じゃなくて地方警察のかなりエライ人らしい。自殺と事件の関連性は現段階では不明とのこと。

French police chief committed suicide after Charlie Hebdo attack
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/france/11341295/French-police-chief-committed-suicide-after-Charlie-Hebdo-attack.html




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2 コメント

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ありがとうございます (Takumi)
2015-01-14 17:43:18
ご指摘ありがとうございました! 折って何よ、ですよね。あはは。折箱の中の自由とかちいさー、みたいな ^^; 修正しました。
返信する
Unknown (折ではなく)
2015-01-13 21:22:00
檻の中の、ですね
返信する

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