2001年の911から17年、アルカイダと組むアメリカ、としたけど、今組む予定じゃなくてホントは、最初からアルカイダとはCIAやらMI6やらが養ってた傭兵軍団なんだからこの表現は正しくない。
しかしそこはオマケしても、とにかく現在、アメリカ、フランス、イギリス、それにメルケルのドイツ(SFDはシリアにこれ以上突っ込むことに反対している)が、懸命になって、全力でアルカイダ他のテロリスト集団を匿って、庇って、養ってなんとかしてシリアに居座ろうとしている。
そこから、様々な人が、アルカイダと組むアメリカ、これでいいのかぁという趣旨の文を書いている今日この頃。
一応代表例としてロン・ポールをあげておこう。
なぜ我々はアルカイダの味方をしているのか?
Why Are We Siding With al-Qaeda?
http://www.informationclearinghouse.info/50234.htm
もう大笑いすべきなのか、困惑すべきなのか、人によってフェーズは違うだろうけど、現在アメリカが直面しているのは事実これ。
グローバル支配、ステルス世界支配を狙う狂人アメリカ人ではないアメリカ人は、本当に気の毒。
一口にアメリカ人といっても、彼らのすべてが何百万人の人間を殺害することを喜びとしているわけではない。
が、しかし、彼らはそういう寡頭支配を倒せない人たちだったということも明らかになったわな~って感じはする。ロシアとか中国に比べるとヘタレな人たちだなぁと率直に思いますね、私は。
また別の言い方をすれば、アメリカなる国のつくりは全人類の一極のリーダーになれるような集合体ではないな、と。
だから、その集合体(民族というほどアメリカ民族として独立的、排他的に存在してないからこう呼ぶ)の意見、世論調査でウクライナを侵攻しろという声が優勢になったら侵攻する、みたいな仕組みは全くもって、あるべきでなく、そして実効性にも乏しいんだから、普通に多極化してたらええねん、という話。
冷静に考えればそれでいいし、むしろそれが歴史。
別の言い方をすれば、アメリカが身の丈にあった国になれば話は済むとも言えますね。そして、アメリカを前面に立てて、後ろから作戦練って侵攻させてきた寡頭勢力の時代も終われよ、という話。
それがイヤな人たちが現在UK、USに立てこもって、バカなことをしまくっていると考えれば話はわかりやすい。
USのあからさまな惨めさは目をおおうばかりだけど、まだ反発があるだけまし。
しかし、UKの惨めさは、もはや筆舌に尽くしがたい。スクリパル親子事件の犯人をロシア人男性2人だと特定して、わ~わ~やってたけど、昨日犯人にされたロシア人男性2人がメディアの前に出てきて、インタビューに応じた。
この2人をロシア軍の諜報機関であるGRUの諜報員だとしたイギリス政府はバカか、それとも無辜の人間の人生を台無しにする悪意の犯罪者集団かのいずれかだろうとしか思えない。
‘We’re not agents’: UK’s suspects in Skripal case talk exclusively with RT’s editor-in-chief (VIDEO)
https://www.rt.com/news/438350-petrov-boshirov-interview-simonyan/
スクリパル親子の行方は今だにわからないことに加え、この件はUKの惨めさが際立つ一件となっている。それと同時に明らかになったのはUKの国民もまた、いつの間にか、ほとんど日本のネトウヨ化してたんだなぁってあたりですね。どうしようもないわ、あれは。
戦前戦後を通じて反共思想を振りまいてきたのはイギリス右派なので、そもそもネトウヨ原型みたいな人たちはかなりいたことは承知していたが、それが非ネトウヨ勢力(左右は問わない)とバランスしていたところから、ここ10年かそこらで、あっという間にネトウヨ優勢になってる。
で、911に戻って、これを仕掛けたのは誰なのかという話は陰謀論として括られ、主流マスコミをにぎわせることはないのが現在の「平常運転」になってるわけだけど、個人レベルでは普通にみんな公式のストーリーを信じてない人の方が今日多いでしょう。
で、私はこれは、ロシアを取ろうとして失敗して、ナチを仕掛けて半分失敗し、もう一回ロシアを攻めようとした勢力の末裔の犯罪なんだろうなと思ってる。つまり、このブログでしか通じない言い方をすればBグループの犯罪。
そして、2000年以降のインターネット時代になって過剰なまでに現れたすべてはユダヤだ式の説話はすべて、Bグループによるdistraction、妨害情報なんじゃないですかね、とも思ってる。
■ MRA
そして、そういうナラティブ(ストーリー展開)を担っていたのが、多分、戦後MRA運動で終結していた人たちなのではなかろうか、というのが現在の私の考え。
MRAというのは、道徳再武装(Moral Re-Armament)という意味で、戦前からある組織。そこはともかく日本にとって問題なのは戦後。wikiにはこうある。
MRAは戦後から文化交流を名目として反共運動を展開した。参加した政治家は下に掲げた略年表[15]の中で岸信介が代表とされる。中曽根康弘もそうだが、彼は会員になってからヘンリー・キッシンジャーやナサニエル・セイヤー[16]など外交問題評議会の名士と知り合った。実業家では三井本家の弟、三井高維[17]に、ブックマンを支持する富裕層の友人が多くいた[18]。
日本MRAの本部は1976年から今日まで、山本正[19]が率いる日本国際交流センター[20]である。同センターはロックフェラーの利権を代表する日米欧三極委員会の事務局でもあり、外交問題評議会の計画さえ遂行してきた[21]。
岸の文脈で語られると右派の運動みたいだけど、反共運動は左派にも及ぶ。片山首相もここに参加してたり、社会党の議員にも名高い人がいる。
で、私は別に共産主義こそ正しかったのだなどと言おうとしているのではない。
そうではなくて、反・共産主義というのは、戦後の米(英)支配を形成するための道具だったと考えている。
なぜなら、これを使うことで、現実には、
- 国内的には、反ファシズムという考えを打ち消す
- 国際的には、ソ連(ロシア)、中国を敵とする
という動機付けができるから。
欧州のNATO、極東の疑似NATOを使って戦後を支配しようとしていた人たちにとってこんなに便利なツールはない。
この話に接続して考えればいい。
ダレス兄弟の半世紀
で、これを使ったことによって、多くの国で、1945年に左翼だった勢力がいなくなった。1945年における左翼は、ファシズム勢力が戦争準備をして先制攻撃的に侵略行為に走ったその成り行きを呪ってたわけでしょ。
それを、敵は反・民主主義国家とか全体主義国家こそ我らが敵、という具合に話を整え直し、最終的に、欧州ならソ連、極東ではソ連、中国、北朝鮮を敵と読ませていく。
現在一般に「リベラル」と呼ばれているのは、トロキストでもあるけど、MRA左派、みたいに考えればいいのでは?
MRA右派はナチが大好き、MRA左派はナチもスターリンも悪い、私たちは民主主義者よ、という主張が柱、と考えると合ってるのではあるまいか。
両方とも、歴史的にどうなっていったのかの事実関係に立脚していない。だから、いわゆるイデオロギー闘争みたいなことが言われる。
この流れの説の目だった特徴は、スターリンとヒトラーを同一視させていくこと。彼らは同じように悪者だったのだ、という論によって、ソ連もドイツも一緒くたにしていく。
これを支える史実の曲解は、スターリンとヒトラーはポーランド侵攻を狙っていたという説で、中心になるのはモロトフ・リッペントロップ協定、いわゆる独ソ不可侵条約。これを戦後になって曲解していく。
ドイツにはベルサイユ条約の帰結として飛び地になった東プロイセンをドイツ本体に繋げたいという非常に強い動機があるが、ソ連側にはそういうのはないので、この両者が同じようにポーランドを狙ってたというストーリーには無理がありまくりなんだが、そこらへんの事実関係は捨象される。
このへんは、数年前からロシアが追っかけているテーマでそれなりに基礎が固まりつつあるようだとは前にも書いた通り。
ロシアのドキュメンタリー「ヨーロッパの解放」
「ヨーロッパの解放」雑感 (2)
ここらへんをまとめたいと思いつつ、そういえば果たしてないのだなと気づいたりもする。
いやしかし、これに従ってドイツの戦後の物語に対する認識がもしいささかでも変化すれば、まぁ結構大きなインパクトになるんでしょうねと遠い目をしちゃう。英米にとっては危機の方向に、ですが。であれば、メルケルは下ろせないんだわなぁ、みたいな感じ。
話が雑然としたままだけど、要するに負けているのはBチームだろうという考えに変化はない私でございます。
コミンテルンは英米からというのは私としてはもう争いはないのではないかと(笑)。
問題は右(ナチ)もそうだし、それが終わったら今度は話を整理して新しいプロパガンダに入ってたという逞しさかな、と思うわけです。
1929年にスターリンがコミンテルンを追い出したことと、最近のロシアが様々な団体を追い出しているのは似てるんだろうな、とも思います。
ご存知かとは思いますが、ユーチューブに今年の5月あたりからアップロードされたStar MediaのForgotten Leadersがあり、そのシリーズ3でモロトフの生涯が英語字幕付きで紹介されていて、貴ブログ記事と併せて興味深く拝見いたしました。
https://www.youtube.com/watch?v=KFIDj_lZzIA
今のロシアがCCCPを指導した人々をどう受け止めているかがある程度分かります。
ご紹介ありがとうございます。
まだ見てないですが時間を作ってみてみたいと思います。
またどうぞいろいろ教えてください。
そりゃ最後のプッシュは特定の集団だとしても、大衆の運動自体は普通にあったし、今もあるでしょう。
汚い奴らはそういう自然に発生した、または、当然噴気するだろう、みたいなそこにある動機を拾って、自分の都合のいい方向に話を持って行くんだと思います。
で、大衆運動を無駄なものと思わせるところまでが彼らの手口でしょう。結局寡頭支配が恐れているのは、大多数の大衆です。だからステルス支配する。これは本物の帝国支配ではない。