一昨日の10月5日(土)、千石にある「おかず創房 和がまんま」で、今年3度目となる酒宴を持った。教え子のトシコさんとヨツエちゃんと私の3人で。話は6月6日のブログ「還暦を記念して旅する教え子」の完結篇である。
生まれ故郷村上を旅していたトシコさんと、親友ヨツエちゃんはそこでアクシデントにあった、と書いたが、実は、それは乗っていた自転車が横転し、トシコさんは左手の骨折。今はリハビリの身だが、ほぼ現状に復帰した快気祝いと、約束をしていた二人の還暦を祝っての宴。
この日は丁度「平家物語」開講の日、これに参加した3人は、勤労福祉会館から徒歩25分ほどで「和がまんま」へ。12時35分の到着で、ランチ時の混雑は去っていた。ビールは注文し、お酒は「〆張り鶴 吟醸」を私が差し入れ。二人にはこの日本酒を贈ってもらった事はあったが、味わった事は無いだろうとの私の推測。ビールと〆張りで、快気祝いと還暦祝いの乾杯。
話は歩いている途中で、ヨツエちゃんの山登りの話。今夏、私と同じく合戦尾根を経て燕岳に登った。私より1週間ほど遅れた、快晴の日に、無事登攀を果たした。そこから、槍ヶ岳へと続く稜線を見て、来年も是非登りたいとの感想。
トシコさんからは事故の顛末。自転車を返す直前に、何故か、車輪が急停車して横転。手術が必要な左手骨折。手術後1週間を待たずに勤務についたそうな。
ただ二人は、そこから続く物語を語りたかったのだと思う。骨折し、異郷の地で、どうしたら良いか戸惑う二人を助けてくれた親切な女性と男性。男性はその近くで鮭料理を製造・販売する「味匠 㐂川」の専務吉川真嗣さん。親切にして頂いたお礼にと、洋菓子を添えて出した礼状に接し、吉川さんからは「お店の全員が感激しました。お怪我が転じて楽しい村上の旅行になった」ことを喜ぶ、毛筆の返信が届いた。
ヨツエちゃんからは、その手紙への更なる返信。これが「新潟放送」で放送されたそうな。この放送を偶然にも聴いたトシコさん。城下町を舞台とする、親切な対応と感謝の気持ちとの連鎖が紡ぎだす物語を、私は嬉しく、楽しく聞いた。
オマケの話もあった。トシコさんの幼い頃、夢に出た恐ろしい木造家屋。多分あの料亭だろうと推測し、ランチ時に訪ねたお店は、長い廊下の端に源氏物語絵巻が飾られていたそうな。日頃学んでいた事がらと繋がった喜びをも二人は語ってくれた。今日の主役はこの二人。私は聞き役に徹したが、何と二人は私の誕生日を覚えていて、嬉しい誕生日プレゼントを頂いた。 最後に、「和がまんま」のランチは、右写真にご飯・味噌汁・カレー・コーヒーを加えて1000円で、二人とも大満足だった。