


あらすじ(「BOOK」データベースより)
犬森祥子の職業は「見守り屋」だ。営業時間は夜から朝まで。ワケありの客から依頼が入ると、人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。そんな祥子の唯一の贅沢は、仕事を終えた後の晩酌ならぬ「ランチ酒」。孤独を抱えて生きる客に思いを馳せ、離れて暮らす娘の幸せを願いながら、つかの間、最高のランチと酒に癒される。すれ違いのステーキとサングリア、怒りのから揚げ丼とハイボール、懐かしのオムライスと日本酒、別れの予感のアジフライと生ビール…今日も昼どき、最高のランチと至福の一杯!心を癒し、胃袋を刺激する絶品小説。



なんと魅力的なタイトル! と思ったけれど、ランチにお酒をいただくってことは実際の仕事や生活スタイル、心の内にも悲喜こもごもがいろいろあるわけで、ただただうらやましいとは言えない状況でした。けれど、主人公・祥子は楽しまなきゃ損とばかりに気合いを入れて、ランチとお酒を楽しんでいます。ま、元夫とのランチなんて楽しむとは真逆なときもありますが。「見守り屋」をする祥子にもいろいろあるけれど、祥子に「見守り屋」の依頼をする人にもいろいろあります。まさに人生いろいろ。実際に自分にもあり得るようなことや、将来そうなるかもしれないなんていうリアルを感じつつ、祥子を応援したい気持ちになりました。リアルといえば、ランチとお酒をいただく描写は鮮明に私の頭に絵が浮かぶようでした。登場するレストランやお弁当は実在するらしいです。私が分かったのはほんのちょっと。実は祥子が新幹線で食べる崎陽軒のシウマイ6個入りが出てきます。私も祥子と同じくビールといただきますので、激しく共感しました! (←って、読書感想文とは思えない締めくくりで済みません‥)