楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

「見出し」に惑わされないようにしなければ

2020年11月10日 | 日記

「ご飯論法」命名の法政大上西教授がネットで、8日付けの共同通信の配信記事について指摘をしている。

学術会議会員の任命拒否に関してだ。

 

記事本文は「複数の政府関係者によると、理由は会員候補6人が安全保障政策などを巡る政府方針への反対運動を先導する事態を懸念した」だ

が、見出しに「官邸、反政府先導し拒否 学術会議、過去の言動問題視か」と記事本文のどこにも使われていない“反政府”という表現が使われ

ているのは適切でないし、どのようなことでそうなったのかと疑問を呈している。そのまま見出しに使っていない新聞社もあるとのこと。反政府

という表現もこの国では殆ど使われないので違和感がある。

 

最近多いのだけど、見出しだけしか読まないと誤解しかねないとあらためて思った。

 

そんな中、新型コロナウイルスのワクチンを開発中の米製薬大手ファイザーと独バイオエヌテックは9日、治験の予備解析の結果、開発中のワク

チンが90%以上の人の感染を防ぐことができることが分かったと発表した。

 

マスコミは一斉に『新型コロナウイルスの「画期的な」ワクチン、9割以上に効果』の論調だ。バイデン氏の勝利が確実になったこと共に日米の

株価を押し上げる要因になったという。

 

しかし、BBCは「今回発表された結果は最終的な分析ではない。これは6カ国4万3500人を対象に行われた新型ウイルス検査で陽性だった最初の94

人の結果を基にしており、全ての結果を分析するまでは正確な効果が変わる可能性がある。」と付け加えている。

 

これから治験を継続し、多くのデータから安全性、抗体の有効性などが論文になり、第三者審査を経てワクチンが一般に使用されるまでには長い

時間が必要なことに変わりはなさそうだ。

 

「9割以上」、「画期的」という表現がどこから出てきたのか、「見出し」に惑わされないようにしなければ。

正確な情報を掴むのが難しい時代になった。