正月は久し振りにラグビー大学選手権準決勝の明治大VS東海大をTV観戦した。
明大相撲部出身の北島監督の〝押す〟の時代に、今では大会のカテゴリーは違うが東海大と対戦したオールドプレーヤーとしてはどちらも応援だった。
最後は明大が振り切ったが互角。東海大は後半に追いついて逆転してからのダメ押しが無く、防いだ明治が試合運びで1枚上手だった。
最近はレフリーの声が集音マイクから流れてくる。
FWの密集で「そのブレーを続けたら次は反則をとるよ」といった警告やホールドされているプレーヤーに「ボールを早く放せ」といった指導的な指示も行っている。
オフサイドに位置しているプレーヤーに注意喚起することさえもある。
レフリーから言われて、分かっているけど出来ないことが多々ある。
危険なプレー、不正なブレーのチェックだけをして貰って十分と思っていた世代から見れば過剰とも思える親切なレフェリングになってきた。
暮れのOBの集まりで、大昔のあるレフリングのことがいつものように話題になった。
「(スクラムを組む時に)畜大さん、相手は弱いですから加減してください」
「(双方倒れ込んだ密集で)こんなに綺麗にボールが出てくるはずがない」
これは危険なプレーのチェックなのか、不正なプレーのチェックなのか。
はたまた〝教育的〟指導なのか・・・。
ラグビーでは力の差がありすぎる試合は危険防止から普通は組まれないが大会の予選ではあり得る。
「手加減して」と言われてもそのようなトレーニングはしていないし、相手に失礼である。ラグビースクールの試合でないのだから時のレフリーは実に難しい指示をしたものだ。
ラグビーではプレーヤーでも何の反則なのか分からないことがある。ましてや観衆は分からない。特にFWの密集では見えないプレーも多く、「この場面でこんな形でボールは出ない」と断定した件のレフリーの自信に今になって感心する。
これから暫く冬のスポーツ、ラグビーの試合が続く。時代とともに変わるレフリングも楽しみたい。
当事者のWの名誉のため。
「テクニックであり、断じて手を使っていない!」
一同爆笑となる。