楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

『 私の自転車旅物語 2015 』-呼子・平戸・天草・南阿蘇から高千穂越えの旅 - 7

2022年01月08日 | 『私の自転車旅物語』

年末・年始に中断していた2015年の『私の自転車旅物語』再開します。

感染症が再び急拡大している現状を見るにつけ、同じような長旅を出来る日が早く訪れることを願って。

 

 

2015年4月16日

小雨の中、阿久根市のビジネスホテルから熊本へ向かった。

 

 

水俣市を過ぎたところでトラブル発生。

空気圧を調整していてタイヤ側面に亀裂があることに気付いた。先に待ち構える高千穂の山越えでパンクしては大変なので早めの交換を決めた。

 

ところが今は自転車屋がなかなか見つからない!

タイヤが無かったり、不在だったり・・・やっと3軒目の八代市の店でタイヤ幅は少し広いが使える中古品に交換することが出来た。

 

雷が鳴って雨が強くなり急遽、八代から熊本手前の水前寺までJR輪行することにした。

タイヤの側面はちよっとした道路の荒れやバラストで簡単に切れてしまうからこの先も注意だ。

 

熊本はY.Hの青少年会館に泊めてもらう。

高齢者でも問題無い。(笑)

このBlogの「トカラ列島の旅」で書いたが、翌年、同じ所に泊まっていて熊本大地震に遭遇した。

南阿蘇の道路は橋が落ちるなどして閉鎖されたので1年遅ければどうなっていたか。

 

2015年4月17日

 

 

快晴。

朝の熊本市内は通勤等の車で混雑していたので県道を縫って南阿蘇村へ向かった。

朝食は途中のJAストアで買った『いきなり団子』。

サツマイモの輪切りに小麦粉をまぶして蒸した素朴な郷土食だ。突然来客があっても直ぐに作れるというので〝いきなり〟という名前になったという。

 

南阿蘇の道は平坦で山並みをくっきりと眺めることが出来た。

 

 

山桜と肥後のあか牛。

 

 

この頃、阿蘇山が活発な噴火を繰り返していて、道路には注意報が出されていた。

殆ど人に出会わずに30Kmほど走って“水の生まれる郷”・南阿蘇村に到着。

 

 

 

 

至るところに阿蘇の伏流水が「○○○水源」として噴出していて、清流は飲んで美味しい。

白川水源地池の近くに子供達と大人が共同して命名した日本一長い南阿蘇鉄道の「水の生まれる里白水高原駅」があった。珍しい六角形の駅舎だ。

その前で地元の郵便局に勤めるバイクライダーの若者と出会い、暫く話をした。

その間、地域の人々が通り過ぎる度に声を掛け合っていた。仲の良い街だと思った。

 

阿蘇の外輪山。

 

 

この日の宿は野営の予定で、阿蘇山の南に位置する高森町の温泉付の公園に行ってみた。

準備をし始めたところで通りすがりの人に、「山が噴火しているので避けた方が良い」とアドバイスを受け、街に引き返してユース旅館に泊まることにした。

 

自転車を置いた物置スペースには、火山灰がかなり積もっていた。

 

宿のすぐ隣に地酒の蔵があった。豊かな伏流水でいい酒が出来るらしい。

夕食の時に飲んでみたが、米の味がする重たいタイプの酒だった。

 

阿久根からここ高森町までは平坦で二日間で160Kmのツーリングだった。 

明日からはいよいよ神話の里、高千穂越えだ。 (つづく)