2013年7月の檜山旅
鴎島の入り口に置いた自転車に再び乗って北海道最古の「姥神大神宮」へ向かった。
・7/21 恵庭→札幌→(バス)→函館 (Mさんの「自遊旅」)
・7/22 函館→江差 60Km(ふじや旅館)
《江差町 姥神大神宮祭 観光協会Hpより》
江差は古くに和人が日本海から船で流れて住み着いた。「姥神大神宮」は800年の歴史があると言われる。住んでいた頃は毎年8月11日から3日間の例大祭に”江差っ子“が全国から舞い戻り、見物客を含めるといつもの人口の2倍の3万人で街はごった返していた。
山車は当時10台ほどだったか、「江差の五月は江戸にもない」とニシン漁で賑わっていた頃に親方衆が財力に任せて京都から導入した。道文化財に指定されているものもある。
夜中の11時頃に二日間の巡行を終えた全ての山車が新地の繁華街に集結し、祇園祭の流れを汲む笛、太鼓の饗宴が夜空の下で続くさまはは圧巻だった。
沿道で振る舞い酒を頂きながらくたくたになって山車を曳いていた若き日が祭りの記憶と共にあるが、このコロナ禍でどうなっただろうか。
江差の宿は「ふじや旅館」に決めていた。結婚してから住んでいた住宅のすぐ傍に建ち、通勤の行き帰りに玄関前を通っていた懐かしい建物だ。住宅は既に取り壊されて無い。杉の梁の一部を転勤の度に持ち歩いてきた。
「ふじや旅館」は100年の歴史があり、明治時代の末期には江差追分の流派統一の集まりが開かれた由緒ある旅館だ。
夕食は独身時代に仲間と通ったヤキトリ店に出掛けてみた。精肉店の直営であり、豚の直腸の炭火焼きは昔のままの絶品だったが、40年前の二代目店番の女性は亡くなり、次の方は引退したりして訪ねた時は所有者の奥さんが4代目として直々に取り仕切っていた。〝人生いろいろ〟の一端を聞いてしんみりとした酒になった。
旅館の朝食の朝イカが懐かしく美味しかった。当時は朝早くから「エカーエカー」とおばちゃんがリヤカーで売り歩く時代だった。
美味しいご飯を食べて、独身時代に暮らした下宿とアパートを訪ねてから上ノ国へ向かうことにした。 (つづく)