《ステージ上にこの配置を完成させるのに試行錯誤、4時間を要したという》
《リハーサル》
オーケストラの配置は通常は指揮者を要に扇形だが、指揮者が真ん中の円形配置というものがあることを知った。
今晩、名古屋に登場する。
指揮は来年末に引退する奇才・井上道義。
曲目は、 ルーマニアに生まれ、ギリシャで育ち、フランスで活躍した、数学者・建築家にして、第二次世界大戦で反ナチスの闘士でもあった、ヤニス・クセナキス(1922-2001)が1968年に完成させた、大編成オーケストラのための作品『ノモス・ガンマ』。
この辺りで然もありなんと察する。
『ボレロ』も円形配置で演奏される。
名古屋フィルの解説では、
聴衆の中にオーケストラ奏者が混じって演奏する作品だが、それではコンサートでは取り上げられないため、今回、ステージ上に97名を円形配置して演奏するという。
「ノモス」とは、ギリシャ語で「規範」「規則」「法則」といった意味で、 「ガンマ」とは、ギリシャ語のアルファベットの3番目の文字。
何のことやらさっぱり分からない。
クセナキスは数学で生み出されるグラフ図形を元に、縦軸を音の高さ、横軸を時間とみ見なし、音響の変化を綴る形で作曲したという。
どんな曲なのか聴いてみたら、凄まじい音の洪水だ。
実際に聴いたらどんなだろう。
何か、混沌とした時代とその不安感が漂う気もする。
※配置図と写真は名古屋フィルハーモニー交響楽団のSNSから借用させていただきました。
今日もI.SATOさんのおかげでまた新しいことを知ることが出来ました。
そして
>凄まじい音の洪水・・
と言う言葉に惹かれ、『ノモス・ガンマ』を聴いてみました。
仰るとおり「混沌」や「不安感」を感じますね。
そして「風雲急を告げる」という状況や不気味さなども・・・
近現代音楽は滅多に聴くことがありませんが、楽器の配置まで変えるという発想にびっくりです。
名古屋の人の反応が興味深いです。