岸田首相が保身のために唐突にぶち上げた「所得税と住民税の減税」には原資が無いことが明らかになった。
8日の財政金融委員会で鈴木財務大臣が明らかにした。
100兆円超の予算を組むのに税財源は60兆円~70兆円で残りは国債で賄っている国なのに、過去の税収増加分から減税の財源に今更持ってこれるのだろうかと疑問の声が上がっていた。
地方自治体では税収の上振れ分や予算の執行残は財政調整基金に〝貯金〟することもあるが、果たして国はどのように捻出するのだろうかと注目していたら案の定である。
官邸の首相側近には財務省出身者がいるので岸田首相が減税を言い始めた時にレクチャーしたはずである。
知っていて政策を出したとするなら国民を騙したことになり重大問題だ。
では側近が嘘の入れ知恵をして、岸田首相は鵜呑みにしたのか。
これも役所のモラル低下と政府の統治能力の欠如として重大だ。
それにしても財政金融委員会に先立つ予算委員会の質疑で明らかとなっていないのは国会の能力低下の現れであり、これも深刻だ。
メディアは岸田首相がいつ解散するかの予測にご執心だが、本来は岸田首相退陣要求ではないのか。
野党もしっかりして欲しい。
全文異議なしです。文中で「100兆円超の予算を~国債で賄っている国」私はいつもそう思っています。行雲さんには書いていますが、この国には「貸借対照表」がないですから満足な国家経営が出来ないと思います。大福帳(入りと出)だけですから毎年同じことの繰り返しです。思いつきの予算、思いつきの国家経営です。岸田首相はそれが激しいと思います。
話は変わりますが、この間行雲さんが立憲民衆党を論じておられて、SATOさんが「旗を立てて~」というコメントを掲載されていましたが、良き言葉ですね。好きな言葉です。この「旗を立てて~」が今の自民も立憲も出来ていないと思います。私は司馬遼太郎ではないですが「国のかたち」と言っています。
私も役所の予算の中で生きてきましたが、今回ほど杜撰なことは記憶にありません。
そもそも補正予算に何十兆円も積むなどあってはならないことです。それだけ当初予算のがいい加減であるということです。
野党はそこを突かなければなりませんが、数で押し切られる現実を跳ね返す迫力がありません。国家観、政治理念、基軸政策、外交戦略を何らかの国民へのメッセージとして発信しなければ政権交代は難しいと考えるこの頃です。
今の泉立憲には感じるものがありません。