中国新聞が5月10日付で2000年以降の自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が、国政選挙の候補者に陣中見舞いの現金を渡す際に内閣官房報償費(機密費)を使ったと証言し、「不適切な支出だった。」と認めていることをスクープした。
対象の官房長官で存命なのは次の8名になる。
- 中川秀直
- 福田康夫
- 塩崎恭久
- 河村建夫
- 菅義偉
- 加藤勝信
- 松野博一
- 林芳正
このうち、川村建夫氏は朝日新聞の取材に「陣中見舞い」として持って行くことがあった。」と語っている。「陣中見舞い」は自民党の「裏金事件」にも登場している。
中国新聞デジタル 2024.5.10 【決別「金権政治」取材班】
中国新聞の取材に対し、ある東日本の選挙立候補者は匿名を条件に「参院選中に安倍首相(当時)が応援演説に入った当日、個室で面会する場面があり、安倍氏からA4判の茶封筒を受け取った。茶封筒の中には白い封筒が入っており、その中に100万円が入っていた。」と証言している。
中国新聞デジタル 2024.5.11 【決別「金権政治」取材班】
中国新聞といえば、昨年9月8日付で2019年の参院選広島選挙区で大がかりな公職選挙法違反(買収)で逮捕されたあの河合克行元法相(懲役刑)と妻の杏里元参議院議員(当選無効)に、当時の安倍首相らから買収資金が流れたとみられる克行氏のメモ書きもスクープしている。
甘利氏は当時、「立場上、〝陣中見舞い〟で渡した。」と認めている。金額の100万円は上記の〝ある候補者の証言〟と符合する。
官房機密費は年間12億円程度が国の施策推進のために予算化されていて、使途は公表されていないが自民党という特定政党の選挙立候補者への使用は目的外使用ではないか。
毎度のことながら大手新聞、TV地上波は他社のスクープをあまり追おうとしない。プライドがあるのか、取材力が落ちていて自信が無いのか。
それとも何か力が働いているのか。
「政治とカネ」の問題が今や形骸化した「政倫審」と、政治改革規正法の枝葉の議論に収束しつつある。誰も弁明に出てくるはずもなく、法改正の焦点が金額の大小であるかの報道には呆れるばかりだ。
原因と究明無しには政治改革の処方箋は書けない。野党、立憲民主党は自公のくだらない調整を黙って見ているだけで、「岸田首相から(裏金のことは)何も聞かれていなよ。」と暴露している森元首相の国会証人喚問が必須であることをどう考えているのだろうか。
中国新聞、頑張って !!
本来の犯罪者ではないですか?
私は公務員のはしくれでえらそうなことは言えませんが、その昔のこの国は政治家、特に党人派には与野党問わず「これをやりたい。」というものがあって、行政がそれを形にしたり、政治家にブレーキをかけたりしたものですが、今は名誉欲、既得権益確保の世襲議員ばかりになっていて、ハッキリ言ってアタマが悪いのに権力を弄ぶことをしてしまっています。
役人も路頭に迷いたくないので何も言わない。不幸なのは国民ですがカネだけを追いかけてきたツケが回ってきています。
野党もだらしない。