北海道後志振興局Hpより
能登半島大地震で運転停止中の志賀原発の外部電源用の変圧器2台の配管が壊れ、絶縁や冷却のための油が漏れ出すというトラブルが報じられた。
流出した油は当初発表の5倍になっているようだが、その後の原発に関するニュース報道は少ないように思う。
1991年に稼働した泊原発(北海道泊村)のことが気になる。
2011年3月の東日本大震災後、新規制基準をクリアするために、2012年から1~3号機全てが運転停止されて10年が経過した。
原子力規制委員会は、真下を通っている断層が活断層でないことを証明するデータの提出を北電に求めているが、十分な資料の提出がされていない。
住民訴訟になったが2022年5月に札幌地裁は「北電側の液状化する可能性は低いとする主張には相当の資料の裏付けがなく不十分である」、「津波防護機能を保持する施設は存在していない」等として、北電に対し、泊原発1号機から3号機までの運転差し止めを命じる判決を言い渡した。
大地震が起きれば、活断層の地盤が液状化して防波堤が沈むなどしてその役割を果たさない危険性があるということだ。
日本海での地震による津波の到着はとても早いのが特徴とのことで、今回も珠洲市には1分後に到着したという。
北電は泊原発の再稼働を断念し、再生可能エネルギーへの移行を加速させることを決断する時期ではないか。
泊原発にはもう一つ気になる問題がある。
大事故発生の際の避難道路の不備だ。
遠隔地に避難する場合、この周辺を通る道路は国道229号のみで、冬期間であれば吹雪や積雪で通行止めになっていることもあるし、夏でも道路が落石、土砂で塞がれていることが今回の地震から十分予想される。
自転車で通ったことがあるが、海岸沿いの道路幅は決して広くない。
国道5号線への近道として、2011年の東日本大震災を機に泊村国道229号交点から共和町国富の国道5号交点までを結ぶ山間の道道1178号の整備が進められているが完成していない。
どの道も一本道で道央圏に逃れる車両で大渋滞が予想されるし、今回の地震の状況からも土砂の流出による道路寸断も予想される。
1993年に発生した「北海道南西沖地震(M7.8)」では泊原発の日本海沖合70Kmにある奥尻島を30mの津波が襲っている。
山に立つ津波到達地点の表示を道路から見たことがあるがとてつもなく高い。
北海道は原発が停止している10年間、泊原発なしでも電力供給は続けられた。
北海道は雪氷冷熱、バイオマス、地熱、風力、太陽光等は全国の20%以上を占める再生可能エネルギーの宝庫でもある。
地元メディアは今回の能登半島地震を踏まえて泊原発の危険性をもっと掘り下げて伝えて欲しいし、鈴木知事は中央の顔ばかりを見ていないで、北海道の自然を守るという観点から政治決断して欲しいものだ。
コントロールされているような。
地震など災害は明日は我が身であることを肝に銘じて対策を打っておかなければならないのに、いつも避難光景が同じです。
国土強靱化はかけ声ばかり。
防衛費など、予算全体の見直しが必要です。
北海道は原発無しでもやっていけますね。
再エネ発電がすでに40%近くに達しています。
それにしても志賀原発、情報を隠しているような気がしますね。