小雨が降って、家の前の道路が顔を出している。
住んでいる処は大雪も無く、今年の冬は楽だった。
今のところは。。。
でももうこのまま春に向かうだろう。
コロナ禍で3年間中断していた隣町の「ひなまつりコンサート」を久し振りに聴いた。
地元の実行委員会の熱意が繋がれて今年で35回目。
札幌交響楽団がずっと公演している。
春らしい心浮き立つような馴染みの曲ばかりで、広上淳一さんの踊るような指揮振りも楽しかった。
プログラムと一緒に二つ折りのしおりが入っていた。
〝小夜曲 ともだ としお〟とあり、著名な栗山町在住の詩人だ。
印象的な詩の一部。
- 雪よ いちばん綺麗にふるのはいつ
いちばん激しくふるのはいつ
心に いちばん静かにふるのはいつ
冬よ わたしたちを
いちばん美しく強くするのはいつ -
作者は14才の時に、東京から戦後北海道開拓で道北の士別に入植し、そこで20年を生き、病んで、離農し、栗山町の雨煙別をついの住処としたようだ。
士別はコメづくりの北限。開拓には大変なご苦労があったと思う。
これまで8回の開腹手術を受け、今、92才を迎え、詩を書くために好きな音楽を聴き、絵を見る人生を送られている。
文章の中に、「戦後北海道入植は、本当は棄民政策以外のなにものでもない政策であっただろう。それでもぼくは北海道にきて良かったと思っている。」とあった。
コンサートで印象的な詩に出会った。
暫くお会いしていなかった昔の職場のA先輩にも偶然に会うことができて、とても良いコンサートの日になった。
人生の春。
ビージーズの「若葉の頃」