金子さん

数ヶ月前　散歩を嫌がる『くう』に手を焼きながら　なだめすかして歩いていると　若い男性に声をかけられた。
えーー！？と誰だろう？と思ってしまった。
かたわらには、男性の子供とおぼしき男の子
どうやら犬の散歩中のようだ。
「金子です」
「あらぁ　大人になったわね」
大人をつかまえて　陳腐なセリフ　しかし心底驚いた。
私の記憶にある金子君は、まだ20代半ば
彼の結婚式の時期に　まったく関係ない話だがアメリカから弟が初めて来日したので
あわせて思い出す。
もしかしたら15年以上も前かもしれない。　
年月の流れは早い
もう金子君なんて気楽に呼びかけられないぐらい　立派なおとうさんになって
目がくりくりって動いていたずらっこに見えた幼い子が落ち着いた風情ですくっと立っていて
私も年をとるわけです。

あれから　しきりに昔のことばかり思い出してしまう。


　　　　　　　　　　　　　　木製パレット屋のつぶやき