かげろう

暑い日があって　涼しい日があって　だんだん秋に向かうだろうという蒸し暑い晩。
あぁ　また・・
ふわっふわっと漂よいながら明かりをめざして　ほとんどは　そのまま落ちて、短い命。蜻蛉がたくさん部屋に迷い込んできた。
網戸の目を通り抜けてくるのだろうか？
色も薄く　羽はかぼそく
この虫を目にするたび　哀しくなるのではなく　怒りがこみあげる。
どうしてもう少し命をあげないのだろうかと・・

翌朝　たくさんの死骸が　特に白い布巾に集まっていた。
私はそれを水に流す