このところ朝刊で真っ先に開くのが 患者を生きるというコラムで『大石静と腸閉塞』だ。
昨年亡くなった私の親しい友人は、子宮ガンの摘出手術を受けたのち精神的に一番苦しんだのが腸閉塞だったから・・
美食家で食べること料理をすることが ことのほか好きだったので本人はもちろん見ている私もせつなかった。
「こんなになるなら もっとアワビを食べておけばよかった」
「そっか同じだよ!私は、歯が悪いから食べられないよ」
慰めにならない言い方が悲しかった。
腸閉塞は、お腹の中の手術などで腸が癒着したり通り道が細くなったりで詰まるんだって
消化のいい食べ物はいいのかと思っていたが どうやらそんなものでもないような気がした。
ひとたび腸閉塞をおこすと10日以上は入院で絶食なので どんどん痩せていった。
「スタイルがよくなって素敵!」
「そうかな」
遊びに来ると彼女の望みでウナギのタレを使ったお粥
「うな重じゃないもんね 美味しくないよね」
匂いはうれしそうだったが二口ぐらいでやめてしまった。
その後も何回も腸閉塞を繰り返し最後のあたりは死ぬまで口から食べ物を入れてはいけないとなった時
「なんにも食べられないんじゃ死んだほうがましだよ!」って泣かれてしまった。
一日 ゼリー一個ぐらいは、許可になったが そんな日々だったのに子供たちのために最後まで料理を作った。
幸い大石静さんは、癒着した腸をはがす手術の決断をして(これもイチかバチかなのでバクチみたいなものかな)成功した。
今では、好きな時間に好きなだけ食べ物をいただいているようで ああ良かった!!と他人事ではなくうれしい。
制限はあるものの(入れ歯で噛めるもの) なんとか食べ物を食べられることに毎日感謝しています。
今日の昼は、キャベツと豚肉の重ね煮スープだった。
丹念に炒めた玉ねぎとえのきが これにはひじょうにあった。
木製パレット屋のつぶやき
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