21日川北小学校の学習発表会でした。5年生の劇は「ウラップ伝説」でした。
川北小学校のご厚意により、劇の様子とともに伝説を紹介します。
昔標津地方に開拓者が入植し大変苦労していました。
その中に標太(ひょうた)と津津(つづ)という仲のよい若者がいました。
標太と津津 ↑
標太は仲間と海でかけましたが、魚はとれなく、海も荒れ、何もとれなくがっかりして帰る日ばかりでした。
一方津津たちは開墾に精を出しますが、日照り続きで土地はやせ、牛や馬もやせこけ
熊に襲われる始末でした。
そんな中、標太は津津の父である村長に結婚の許しを願うが、村長はこんな状況だとだめだと拒絶する。
標太の網に石のような化石がかかりました。同じ頃津津もクワに化石のようなものがあたりました。2人とも家に持ち帰り合わせてみると一匹の鮭の化石になりました。
よみがえった鮭 ↑
その夜標太と津津は不思議な夢を見ました。化石の鮭がよみがえりこう言ったのです。
「私の生まれたウラップ川の源流に連れていってください。そうすればきっとよいことがあるでしょう」
次の朝2人はウラップ川の源流に祠を建ててお祀りしました。
するとその夜雨が降り出しました。荒れた大地は甦り、標津の川には鮭がどんどん上がってきました。
村の人々はお礼にウラップの祠に行きました。祠に近づいた頃二頭の大きな熊があらわれました。標太が銃を構えましたが、津津がその手をおさえました。熊は祠を守っていたのです。
村長は標太と津津の結婚を許しました。
それからというもの村人たちは、祠の番人の2頭の熊とウラップ川の源流がもたらす豊穣な大地と海に感謝するために、ウラップ川の源流の水を振る舞うお祭りをするようになりました。(おしまい)