演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

08/01/17 ぬるま湯落語会~ひろ木と愉快な仲間たち~

2008-01-17 | 講談会・落語会
瀧川鯉斗…『千早ふる』

春風亭ぽっぽ…『悋気の独楽』

林家ひろ木…『湯屋番』

《お仲入り》

瀧川鯉斗…『転失気』

林家ひろ木…『ほんとのこというと』


「東京かわら版」を何気なく見ていたら目に留まった落語会。
『鯉斗さんが“千早ふる”???』
『ぽっぽさんって、まだ入門して間がないんじゃなかったけ?』
『ひろ木さんは前座時代を見ているし・・・』
様々な想いが駆け巡り、原宿の『アコスタディオ』に行って来ました。
ちなみに山手線代々木~新宿~池袋~田端~上野~神田~東京~新橋~田町という区間は昔から馴染み深いのですが、
原宿~渋谷~目黒~品川という区間は縁遠く、この区間に足を踏み入れるのは1年に1度あるかないか。
原宿に至っては、前回来たのがいつだったか記憶にもないくらいで・・・

まずは鯉斗さん。
そういえば今年の初席(新宿・広小路・池袋)&二之席(浅草)では高座はおろか、劇場内でも姿を見かけなかったような気がします。
そしていきなり『千早ふる』ですが、まずは入門する前の“●●族の総長”時代の話をマクラに持って来ました。
後輩やお母さんとの心温まる()エピソードに笑わせていただきましたが、本題に入るとやはりネタ下ろしなのか内容が今ひとつズレているのです。
それでも仕草、特に手の使い方などは「鯉昇師匠に似ているなぁ!」と思わせる所が随所に見られ、慣れて来ればかなり面白い『千早ふる』が期待できそうです
※手の使い方・・・「物を考えるときに、目を瞑り、掌を広げて親指でオデコを押さえる」仕草と言えばご理解いただけるでしょうか?

ぽっぽさんは高座どころか写真も見たことがなく、本当に正真正銘の“初見”ですが、カワイイ方ですねぇ・・・
“ポスト宮崎あおい”というマクラを挟んで『悋気の独楽』に入りましたが、口跡はっきりしている上に、上下もキチンと分けられていて分かりやすいという印象を持ちました。
特に悋気のおかみさんが実に色っぽくて、思わずゾクゾクしてしまいました
これで前座修業を始めてまだ7か月ですか?末恐ろしいですな

ひろ木さんは異常すぎるほどの緊張ぶり。普段は先輩に付いて行く立場なのに、今回は他の2人が前座さんとあって責任感も強いようです。
噺の方はもうちょっと妄想場面を大袈裟に演じてもいいんじゃないかな?と思える出来でした。

お仲入りの後は鯉斗さんの2席目。
こちらはマクラもなくいきなり『転失気』に入りましたが、鯉昇一門で「転失気」といえば鯉太さんで、私は密かに“転失気鯉太”と呼んでいます???
ただ鯉斗さんの「転失気」は所々に“遊雀テイスト”が入っており、また和尚のことを「師匠」と言ってしまったり、サゲも鯉太さんのものとは違うなど、新しい「転失気」を聴いたような気がします。
先生が「屁には3種類ある」と言ってその説明をするのは斬新でした。

ひろ木さんの2席目は新作。
彼女を初めて家に連れて来て、脳天気な両親や個性的な弟妹に囲まれてアタフタする男を描いたものですが、現代的な口調や要素をふんだんに取り入れて場内は爆笑の連続でした!

落語協会と芸協の枠を超えて、二ツ目さんと前座さんがネタ下ろしの勉強会という趣旨ですが、何と言ってもぽっぽさんを初めて拝見できたのと、鯉斗さんの計り知れない可能性を感じた楽しい落語会でした
コメント
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