演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

08/01/22 笑遊・伸治二人会 (東京芸術劇場小ホール2)

2008-01-22 | 芸協見ブんログ
※芸名の後の数字は、今年高座を見た回数です。

三遊亭小笑…『桃太郎』

三遊亭遊喜②…『幇間腹』

桂伸治④…『時そば』

三遊亭笑遊③…『締め込み』

《お仲入り》

三遊亭笑遊…『権助魚』

檜山うめ吉②…「木更津甚句~都々逸(三階節・あんこ)~裏の背戸屋~粋なカラス/春雨(踊り)」

桂伸治…『片棒』


正直言って今日はどうしようか迷いましたが、“迷った時は行け!”という【ひで格言】に従い、連日の「東京芸術劇場小ホール2」詣でとなりました。

まずは笑遊師匠のお弟子さんの小笑さん。高座を見るのは今年初です。
今年も“裏声小笑”(勝手に命名)の名を裏切らない声質。
クスグリの部分でもう少しメリハリを付ければ、もっとウケるようになると思いますよ

遊喜さんは私の大好きな『幇間腹』をかけてきました。
と言っても「幇間腹」という噺が好きなのではなく、遊喜さんが演じる『幇間腹』が好きなのです。
今日も一八と若旦那の楽しいやり取りを聴かせていただきました。

笑遊師匠と伸治師匠・・・入門が笑遊師匠は1973(昭和48)年10月、伸治師匠は半年遅い1974(昭和49)年4月。二ツ目昇進が1979(昭和54)年4月、真打昇進は1989(平成元)年5月という、本当の同期生!
伸治師匠も「お互い性格が違うから仲が良く、ここまで続けて来られた。芸の話は一切しない。すると取っ組み合いの喧嘩になるから…」と言ってましたが、
やる気無さそうに高座に出て来て、独特の“間”から爆発的な笑いを誘発する笑遊師匠に対し、ニコニコ顔で高座に上がり、独特の“口調・仕草”からヒシヒシと笑いを引き出す伸治師匠。
おそらく前座時代からお互いを尊敬しあい、切磋琢磨を積み重ねてきた賜物でしょう。

『時そば』・・・オーソドックスな「時そば」でしたが、1ヵ所だけ“おやっ?”と思ったのは、そばを食べる仕草が実にアッサリしているのです。
大げさにそばを手繰る仕草をする噺家さんが多い中、逆に「確かにそばはこうやって食べるよなぁ」と思わせる納得の一席でした。

『締め込み』・・・空巣が作った風呂敷包みが元で、離縁話まで出てしまう夫婦を取り成すコソ泥。特に夫婦喧嘩の様子は“怒りの笑遊”の面目躍如という感じで、笑遊師匠の「一席入魂」を見させていただきました。

『権助魚』・・・「締め込み」で力を使い果たしたのか、2席目は本妻とお妾さんの小噺からお疲れのご様子。本題に入っても「たこ」の場面で『もう止めてもいい?』と会場に聞く始末。
こういう所が笑遊師匠の憎めない部分で、それでも最後まで高座を務め、しかもサゲには今話題の「老舗高級料亭」を持って来ました。まさに精根尽き果てた様子の笑遊師匠でした

『片棒』・・・この噺は昨年9月4日、末廣亭昼席で笑遊師匠が主任高座でかけたものが一番面白いと思っていますが、伸治師匠の「片棒」も実は大好きなんです。
伸治師匠の場合、御神輿に“遺骨”は入っていないのですが、その部分を差し引いても特に次男坊の場面は何度聴いても爆笑です。

小笑・遊喜・伸治・笑遊(敬称略)と続いた所でうめ吉さんが登場!
「掃き溜めに鶴」「天水桶に龍」はちょっと言い過ぎですが、場内がパッと華やいだ雰囲気になりました。
私は最前列のスピーカーの前に座っていたのですが、うめ吉さんのみピンマイクが付けられていて、普段の寄席よりもうめ吉さんの声をハッキリと聞くことができました。

やはり、
“迷った時は行け!”
大正解でした!
コメント
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