演芸見ブんログ

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08/01/21 第8回 三匹の小舞台 (東京芸術劇場小ホール2)

2008-01-21 | 芸協見ブんログ
※芸名の後の数字は、今年高座を見た回数です。

春雨や雷太③…『出来心』

神田ひまわり③…『清水次郎長伝 清水の小政』

春風亭柳之助②…『二番煎じ』

《お仲入り》

三遊亭遊馬②…『妾馬』


今年の5月に真打昇進を控えている遊馬さん、ひまわりさんに、2年前に真打になった柳之助師匠の3人の会。
前回は国立演芸場でしたが、今回は池袋の「東京芸術劇場」で行われました。

前座で登場は雷太さん。間抜けな新入りの泥棒に入る前に、賽銭箱泥棒の小噺を披露。これがバカうけ!
本題に入ってからも落ち着いた高座で、特に座敷に上がって煙草を吸い、羊羹を食べる仕草などは目を見張るものがありました。

ひまわりさんは、小政が浜松での子供時分に次郎長と出会い、両親を亡くしてから清水港に行き、次郎長一家に入るまでの出来事を読みました。
博打好きの父親に対し、心労で倒れた母親を思う孝行な面がある一方、子供ながらしたたかな一面を持つ小政。
次郎長や石松と小政のほのぼのとした交流に、ただの渡世人ではない次郎長の大きさがわかる読み物でした。

寒がりなのに汗かきの柳之助師匠。「寒いですねぇ~」と言いながらも、額にはうっすらと汗が・・・。
今までこの「二番煎じ」という噺、そんなに面白いと感じたことはなかったのですが、柳之助師匠の夜回りや番小屋での小宴会風景には場内からも拍手や大きな笑い声が送られていました。

「妾馬」と言えば小柳枝師匠で何度も泣かされているだけに、今回も涙を拭くための手拭いを用意した私。
遊馬さんは今年の小遊三一門新年会での失敗談をマクラに客席をほぐして噺に入りました。
八五郎・大家・門番・田中三太夫・赤井御門守の描き方が素晴らしく、それぞれの場面で満遍なく笑いを取り、お屋敷での八五郎とお鶴の対面で「さぁ、泣かせるか!?」と思ったら、マクラで話した新年会のネタを織り込み爆笑に変えてしまいました!
遊馬さんの「妾馬」はとにかく勢いで押し切ったという印象で、やはり真打昇進をを控えている人は芸にも『パワー』がみなぎっていると感じました。

5月からの真打披露興行が本当に楽しみになってきました
コメント
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