新顔のイタリアです。
来週末の名古屋えんフェアでご紹介して参ります。
トスカーナの銘醸地カルミニャーノ産のワイン(アルティミノ農園)、全5銘柄(白1銘柄・ロゼ1銘柄・赤3銘柄)です。
(188) グルマレッロ(カルミニャーノ リゼルヴァ)/ アルティミノ
ローマ時代以前のエトルスク時代からワインの銘醸地。1716年、当時のトスカーナ大公メディチ家のコジモ3世によって現在で言う原産地呼称が世界に先駆けて制定されましたが、カルミニャーノはこの第一号です。銘醸中の銘醸地でありながら造り手の数が極端に少なく「イタリアでは羨望の眼差しで最高評価を受けるが海外では全く無名」というのがカルミニャーノ。大昔からの最良の畑「グルマレッロ」を最高峰RISERVAの愛称にしています。畑は標高130m、土壌は粘土を多く含むシルトの砂質。ガーネット色。力強い黒い果実やタバコや皮の香り。豊かで芳醇なまろやかで重厚な味わい。ジビエとの愛称も抜群。
(184) アルトゥメス トスカーナ ビアンコ / アルティミノ
珍しいプチマンサン種(小粒で房も小さくいきいきとした酸味を持つのが特長。フランス南西地方で見かけるがイタリア国内では稀。)とトレッビアーノ種で造られたカルミニャーノの辛口の白。銘柄のARTUMESとはローマ時代以前エトルスク時代のARTIMINO村の呼び名です。エトルリア人がアルティミノのシンボルとしてイルカの図柄を用いた伝承から、ラベルにイルカがあしらわれています。畑は標高60m、土壌は粘土を多く含むシルトの砂質。ワインは緑がかった明るい麦わら色、黄色い花や白桃の香りが特徴的です。キリっとした酸味が活き活きと心地よく、少し贅沢な食前酒としてお楽しみいただけますし、前菜やシーフードの料理にも最適です。
(185) ヴィン ルスポ(カルミニャーノ ロザート) / アルティミノ
中世、実際にカルミニャーノのブドウを栽培する小作人が出来上がった高価なワインを口にする機会はありませんでした。領主に収めるブドウを満載した荷車、一日の最後の一台を小作人の家の地下室に保管し(翌日その荷車は領主に収められます)一晩で自然に絞られた果汁から秘密のワイン(ロゼ)を造った歴史があります。一晩だけブドウの納品を忘れたことにして、朝までに出てきた果汁でロゼが造られた逸話から“盗まれたワイン”VIN RUSPO(古代語)という愛称が付けられています。チェリーのピンク色。 バラの花の香り。サンジョヴェーゼ種・カベルネ ソーヴィニヨン種・メルロ種で出来たフレッシュな酸味とミネラル感が特長の辛口のロゼです。パッパ アル ポモドーロ(トマトソースに固くなったパンを入れて美味しく食べる家庭の煮込み料理)などの典型的なトスカーナ料理との相性は抜群。よく冷やして野外で楽しむのも最適。
(186) キャンティ モンタルバーノ / アルティミノ
7つのキャンティ生産地(サブエリア)の一つ、モンタルバーノ。カルミニャーノ村からヴィンチ村の間にある山がその名称の由来。モンタルバーノ全体はカルミニャーノ DOCG と重なっていて、その影に隠れているようなイメージで、キャンティ モンタルバーノの造り手は極わずかしか存在しない。畑は標高110m、土壌は粘土を多く含むシルトの砂質。サンジョヴェーゼ種、カナイオーロ種、コロリーノ種で構成された辛口の赤はルビーレッド色。新鮮な赤い果実とスミレの強烈な香り。適度なタンニンと心地よい酸が特徴。風味豊かなミートソースやグリルした肉に最適。ラベルには1700年代に活躍した画家ジュゼッペ ゾッキの野生の馬の絵が使われています
(187) ポッジアルカ(カルミニャーノ) / アルティミノ
70銘柄あるDOCGの中で最も面積が狭いカルミニャーノ。アルティミノのカルミニャーノには「ポッジアルカ」という農園に囲まれた昔からの農家が集まる場所の名前が愛称として付けられています。同農園のカルミニャーノはサンジョヴェーゼ種、カベルネ ソーヴィニヨン種、メルロ種、シラー種(配分比率は未公表)で構成。カルミニャーノDOCGとしては「サンジョヴェーゼ種は全体の50%以上を使用すること、カベルネ ソーヴィニヨン種は10%以上~20%以下までの使用。法定熟成期間は19ヶ月以上(うち木樽熟成8ヶ月以上)」という決まりがあります。ワインはガーネット色で赤い果実とスパイシーな香り、繊細なタンニンが特長です。グリルした赤身肉や上質な鶏肉のローストに最適。畑は標高130m、土壌は粘土を多く含むシルトの砂質。