中盤から終局まで、解説者が何度もやり直しても、明快な答えが出ない難解で分かれ道の多い、すざましい戦いでした。
負けにはなってしまいましたが、伊藤匠七段は凄いです。
流石に名だたる強敵を打ち破り挑戦者になっただけの事は有ります。
伊藤匠七段は難解で分かれ道の多い道を臆せず進みます。
まるで藤井竜王を見ているようで、これで永瀬拓矢九段などに勝ってきたのが、良く分かります。
数分で数百億手も考えるAIのベストな一手が正解ならば・・・
伊藤匠七段は殆ど間違いません。
なのに評価値が一手ごとに微減して行くのが不思議です。
藤井竜王が指す終盤の一手一手はAIを超えているのでしょうか?
まぁ、AIの場合は「相手の心を折る」と言うのは考慮されていないのでしょうね。
今回の第3局は「棒銀」と言う古典的な戦法で戦いが始まりましたが、その戦いの成り行きは、全く未知の世界だったように思います。
その道の世界を戦いあった藤井竜王と伊藤匠七段が凄いと感じる一番でした。
それと共に、長年にわたり将棋を指す人全員が考えた「棒銀」でも、まだまだ未知の世界が有る事にも驚いた一番でした。