棋王戦・第一局目は引き分け(持ち将棋)に、、、。
その含みは有ったのですが・・・
藤井棋王の棋風として
ある程度優位に進めて、、、
ある程度攻撃して、、、
そして相手に手を渡す。
不利な状態の相手に「攻めて来い」と
相手はそのままではジリ貧となるので、その誘いに乗って攻撃するのですが・・
読みの深い藤井聡太八冠は、必ずある時点で弾切れになる事を知っていて、相手が抵抗できなくなった状態で攻撃に入ります。相手は投了するしかない・・・
その「藤井スタイル」を伊藤匠七段は良く知っていて、藤井棋王の誘いに乗らず、攻めより守りを重視して、強力な武器の「馬」を自分の王の近くに戻しました。
これは勝つことは出来ないけど、負けない一手でもあります。
この一手で、持ち将棋の可能性は高くなり。
藤井棋王も攻める事は出来なくなりました。
先手番が自分の得意な形に持って行きやすく、ホンの少しだけ有利とされています。
伊藤匠七段のとった一手は勝てない将棋でも、先手と後手が入れ替わるので、今回の結果は悪くない。
6日後にもタイトル戦のある藤井聡太八冠にすれば、疲れる対局が一局増えたことになるし、先手番で勝ちを逃がした事にもなり。
今回の勝負は、どちらかと言うと藤井聡太八冠の失敗です。
まぁ、伊藤匠七段が将棋だけじゃなくて、精神的にも強くなっていると言った方が正しいかも知れません。