天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

幹細胞

2010年04月04日 | 科学
 幹細胞 身体の組織をつくっている細胞を生み出す母細胞。分裂によって、自分と同じ幹細胞と、特定の役割を持つように分化して組織を構成する細胞とを生み出す。このような幹細胞の分裂を繰り返すことで、組織は常に新しい細胞を生み出している。よく知られているものでは、骨髄にある造血幹細胞(骨髄幹細胞)、皮膚の幹細胞、神経幹細胞などがある。造血幹細胞を例にとれば、自分の複製をつくりながら赤血球や白血球などの血液細胞をつくっている、ということになる。

 ES細胞 胚性幹細胞。胚を形成する細胞を生み出す母細胞。動物の初期胚(分裂を始めたばかりの受精卵)の中にある細胞を取り出し、培養して得られる。各々の細胞・組織をつくる幹細胞をつくる胚を形成させる幹細胞。活発な増殖力と人体組織への分化能力をもち、培養の条件によって単に増殖したり、又は特定の細胞に分化したりする。胚が子宮に着床する直前に取り出した細胞からつくるので、ES細胞を子宮に戻しても再び胎児として育つ能力はない。

 iPS細胞 胚からではなくヒト本人自身の皮膚などから、細胞を取り出して単離培養し、分化万能細胞にしようとするもの。この技術が確立されれば、拒絶反応の無い移植用組織や臓器の作製が可能になるが、どこまで幹細胞と同じ能力をもつかは疑問。ヒトES細胞の使用において懸案であった、胚盤胞を滅失することに対する倫理的問題の解決には繋がる。