光年という単位がある、光が一年間に進む距離の単位である。光は一秒間に30万㎞(地球を7週半)を進むので一年では、300,000×60×60×24×365=約9兆4600億㎞という途方もない距離になる。現実離れしていて想像の範囲を超えている。私たちの地球がある太陽系は直径10万光年の銀河系の中にある。よく聞くアンドロメダ銀河までは250万光年の距離である。120億光年の銀河なども発見されていて、9兆4600億㎞×120億って・・・・何㎞?。宇宙の果てしない大きさに、考えれば考えるほど、気が遠くなりそうだ。
私たちが夜空に仰ぐ星の多くは恒星といって太陽の様に自ら光り輝いている銀河系の中の星である。地球から一番近い恒星は4.2光年と言われている。今、その星を眺めているとしても、その光は約4年前のものなのだ。120億光年の銀河といったら、120億年前の光(姿)を見ているのである。つまり、今すでにその銀河は全く異なる姿になっていたり、消滅しているかもしれないのである。それが分かるのは120億年後ということになるのだ。分かるような分からないような不思議な感覚に陥るのは私だけだろうか。
中学から高校の頃、このような宇宙の神秘や不思議を追って真冬も天体望遠鏡で星や星雲、星団などを観測してスケッチや写真を記録として残した想い出がある。あの頃の純粋な気持ちで見上げていた夜空は、随分汚れてしまったし、自身の心や思いも年とともに変わってきた。しかし、いつも何かに興味を持ち、損得に左右されず行動する子どものような心だけは失わないでいたい。