明け方、聞いたことのない不思議な音で目を覚ました。どうやらキツツキの
ドラミングの音だったらしい。
昨夜は早く寝すぎたのと、風の音でなかなか寝付けずにトータル3時間寝たか
どうかといった感じ。
AM 5:28 外気温3度でした。
テントを出ると、今日も良く晴れて目の前には美しい景色が広がっていた
キジバト君も親し気にそばを歩き回り、離れる気配がありません。
しばらくテント内でウダウダ、ゴロゴロした後、早朝から営業している食堂へ、
昨夜の夕食時の事を思い出しさぞかし混んでいるだろうと思いきや、中へ入ると
あれっ?自分だけ!
みなさんまだ就寝中なのか、すでに山へ向かって出発したのかどこにいるのかなあ。
和洋ある朝定食から和定食を注文。
今日は梓川沿いを歩く予定なので、早めにテントの撤収に取り掛かる。
しかしこれが予想以上に一苦労、カラマツの針のような細かい落葉がテントの下部、
フットプリントにタップリ付いている。
広げて振ったり叩いたりしばらく格闘して、やっと撤収した。
重いザック一式は管理事務所に預け(300円)、小さなサブザックに最低限必要なもの
だけ詰めて準備完了。
帰りのバスの乗車券と整理券も確認して、さあ出発!
小梨平を抜け梓川左岸の森の中をのんびり歩き出します
行く先々でニリンソウが咲き誇っていました、今が丁度見頃かな
こんなニリンソウの群生は見た事がありません
途中なにげなく川を覗くと尺以上と思われるブラウンが悠々と泳いでいて
しばらく見ていると何とこちらに寄ってきました。
釣られる心配も無いので人間が怖くないのでしょうか
足元近くまで寄ってきた時、思わず目が合ってドキッ!!
ハシリドコロはお初にお目に掛かりました。
これはサンカヨウ、花びらは雨に濡れるとガラスのように透き通ると教えてもらった。
ニホンザルも余裕で食事中、寄るでもなく威嚇もない自然の生態です。
頭上の岩肌にはイワカガミが張り付くように可愛らしく咲いていた
さらに進むとまた猿が一匹、登山客が歩いている道と並行して黙々と歩いている
小一時間歩いて明神館に到着、利用しようとしたトイレは故障中!!
水分控えめにしていたし、汗もかいたのでまだまだ大丈夫だけど。
小梨の花もきれいに咲いていました。
明神館を出てしばらく平坦な道を進むと、明神岳をバックに明神橋が現れた。
橋を渡って梓川右岸を進むと間もなく道が二手に分かれ、迷わず右の嘉門次小屋へ向かう
今回是非とも寄りたかった嘉門次小屋に到着~!さすがに結構混んでました。
席を確保して品書きを見てから注文に行くのがルール、
ここに来たらやはり岩魚の塩焼きです、昼だしまだこの先歩くのでアルコールは
泪を飲んで我慢、がまん、ガマン・・・
身は肉厚でプリプリ、頭から尻尾まで香ばしくいただきました~
ちょっと小腹を満たしたあとは川から逸れて木道をひたすらに進みます
途中の橋でほとんど流れの無い水の中を覗くと、いましたいましたブルック(カワマス)が、
20cm位で腹びれと尾びれがうっすら赤色、ほかにも10cm程のおチビちゃんが
数匹いました。
これがアップ、水面のごみと水中の藻が邪魔してきれいに写せませんでした
ぐるっと歩いて河童橋まで戻ると、再び清流の美しさにしばし見入ってしまう
河童食堂2階席から見た河童橋、梓川と穂高
昼食は名物の山賊定食、ボリュームたっぷりで満足まんぞく!
上高地バスターミナル、ここから16時発松本駅バスターミナル行きの直行バスで
帰ります。
あっという間の二日間だったが、ほんとうに来てよかった。
秋にもまたテントを担いで訪れたい、そしてあの山と同じく毎春この新緑と残雪の
景色を満喫したい。