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マシュマロ’sエンディングノート

~At the end of a marshmallow-like life~

家族信託セミナーを受けてきた話

2019-06-15 | 老後
自分の老後の準備のため、終活を徐々に始めているわけですが、同居している母のこれからのことも考えなければいけません。
現時点で、母は介護の必要はありません。ただ、何故か薬の服用を忘れてしまいますので、時間になったら教えています。
道に迷う、無意味に徘徊する...などはもちろんありませんし、買い物(金銭のやりとり)もします。意味の分からないことを言うのは、寝ぼけているときだけです(笑)

しかし、アルツハイマーや寝たきりの状態にならないとは言い切れません。そうなった場合、母との暮らしをどうしていくべきか?は、今から真剣に考えなければならない問題です。

少し前に、NHKの『クローズアップ現代+(プラス)』という番組で、家族信託を取り上げていた回がありました。その日の内容は、他の目的でネットをしているときに、たまたま情報が目に入ったという感じです。
ただ、漠然とではありましたが、母とのこれからの暮らしを考える上で、必要な内容だということだけはわかりました。おそらく、私が老後や終活に関する情報に対して、アンテナを張っていたからだと思います。

そして先日、たまたま見かけた無料情報誌に、無料の家族信託セミナーの受講者を募集する記事を見つけました。これは、自分の耳で専門家のお話を伺う良い機会だ!ということで、早速申し込みをし、本日受講してきた次第です。

家族信託ってなんだろう?
初めてこの言葉、というより制度を知ったときは、どういうことだろう?と、想像がつきませんでした。
調べてみると、判断力がなくなったり意思決定が不可能な状態になったりした、家族や親族が所有している財産(預貯金や不動産など)を、他の家族が本人に代わって管理や処理処分をしていくことが可能になる制度でした。

わかりやすい例を挙げると、親がアルツハイマーになってしまったとします。
介護をしたり本人の生活を支えたりするために、行政や民間のサービスを使ったり、本人に必要だと思う身の回り品をそろえたりと、何かとお金が必要になります。
そうなったとき、本人の預貯金や年金が振り込まれている口座から引き出して使おうとしても、そのような状態になった場合、口座が凍結されてしまいます。
そうなると、本人の預貯金を引き出すどころか、引き落としていた公共料金も引き落とせなくなり、年金の受け取りさえできなくなります。
また、不動産を売りお金を作ろうと思っても、売買契約は本人以外できません。家族が代理人として売買契約を交わせるのは、親に意思決定と判断ができる状態のときだけです(たとえば、寝たきりだけど自分の資産運用に関しては、十分理解できていて自筆のサインができる状態)

想像すると、少し怖いですよね...あるはずのお金が、まったく使えない状態になるだけではなく、何かの支払いが滞ってしまう可能性もありますし、不動産の処分もできない。
もし、他の家族が資産を十分に持っていて、凍結されても金銭的な援助は問題ないのならば、そういった心配はしなくてもいいかもしれません。しかし、現状はそうもいかない人が、ほとんどだと思います。

そんな、怖い状態にならないように、本人が意思決定でき、判断力があるうちに、資産を他の家族と共有しておいて、いざというとき(意思決定できなくなり、判断力がなくなったとき)に、家族が代理で資産の管理運用、処分処理をできるように契約書を交わし、金銭に関しては共有の預金口座を作っておきましょう、ということのようです。

まだ、私も調べ始めたばかりなので、説明が合っているかどうか不安ですが、おおむねそんな感じの制度です。

セミナーを受講して
前述の内容は、ざっくりとではありますが、セミナー受講の前から予備知識として入っていました。
そして、実際プロ(司法書士)のセミナーを受講して、改めてきちんと考えて、検討しておく必要がある課題だと認識しました。
セミナー内容としては、私が把握していたことを補ってもらった感じです。

そもそも、家族の資産を管理する制度として、成年後見人制度がありました。しかし、こちらの制度は手続きも煩雑で裁判所の判断を必要とし、後見人に支払う費用も毎年かかります。
おまけに、裁判所への(収支や使途などの)報告義務も発生します。
なおかつ、本人が亡くなっても裁判所が選定した後見人が資産の処分や処理をしなければならない制度なので、親族であっても勝手に遺産をどうこうできず、相続の手続なども後見人に委ねる必要があります。
しかし、毎年費用がかかる上に、相続手続の際にはさらに費用がかかります。
想像するだけで、なんだか頭が痛くなるし、トータル費用も見えてこないし、疲労困憊してきます(苦笑)

そんな、煩雑で費用もバカにならない成年後見人制度よりも、もう少しゆるい縛りで、資産を管理運用、処理処分できるような制度として、最近になって家族信託を始める方が増えているそうです。

セミナー後は無料相談していただきました
家族信託セミナーで、内容について少しだけ詳しくなれたかな?とは思うものの、では、自分の場合はどうすればよいのか?となります。
ものすごく困っているわけではないけれど、今の私と母の暮らしや資産状況をざっくりとお話して、アドバイスいただきました。
結果、やはり家族信託だけでは解決しない部分が浮き彫りに(苦笑)
最初は、自分の場合はこんな感じで大丈夫ですか?というような、子どもみたいな質問を用意していたのですが、実際いろいろ思いついたことをお話したら、「ああ、この部分は解決できないのか」となり、頭を悩ませているところです(苦笑)

セミナーは可能な限り受講した方がいい
以前から、興味のあるテーマのセミナーは、有料無料にかかわらず受けることがありました。
しかし、終活を始めた今、自分に必要なセミナーは積極的に受けて、相談する機会があれば、つまらない質問でもいいからしていくべきだと思いました。
漠然と自分だけで考えているだけでは、なかなか解決方法や改善方法がわからなかったことでも、人に話をしているうちに気づけることもあります。

今回は、母のことを想定してのセミナー受講でしたが、将来は自分も誰かに資産(といっても少ししかない)を管理運用、処理処分してもらう必要がでてくるでしょう。
そのとき、少しでも周りに迷惑が掛からないようにしておかなければいけません。
また、母も自分も何かあったときに利用できる制度やサービスを、しっかり把握しておく必要性も強く感じています。

先のことを考えると、ゆっくり老後を過ごすには、まだまだ課題が多いですね(苦笑)


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