Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

窓付き真空管アンプの製作(6)

2024-12-29 22:54:08 | 窓付き真空管アンプの製作

年末の忙しい状況であまり時間がなかったのですが、少しだけ前回の続きをしたいと思います。

前回は出力トランスの配置を変えて出力トランスが拾う電源トランスの漏れ磁束についていろいろ試したのですが、やはり出力トランスの配置は変えたくないので手持ちの金属板をトランスの間にかましてノイズがどうなるか確認してみました。

まずは、もともとついていたステンレスの板があり、これを真空管の後ろに取り付けるようになっているのでこれをつけた状態で確認してみました。

なお今回は2次側の8Ω端子の出力波形を見てみます。ステンレスの板がない場合は、前回と同じく1次側に85mV程度のノイズがあることを確認済みで、この状態だと1/25の3.4mVが2次側の出力になります。シールドをつけることでどのくらい下がるかを確認してみます。

上記の状態ではノイズの出力はどうなるでしょうか。

なんと、2.6mVにまで減りました。

次は、下記のようなアルミ板を電源トランスの後ろに付けてみます。

取り付け位置は下記の様に電源トランスの後ろ側です。

これでノイズを見てみたところ、2.42mVと少し下がりました。

今後はもう少し背の高いアルミ板にしてみます。取り付け位置は先ほどと同じ場所です。

その結果、また少し下がりました。2.22mV程度になりました。

これくらいだと夜寝ながら聞くと少し気になるかもですが、何とか許容できるのではないかと思います。そこで、実際の製作時は少し背の高い大きめのアルミ板を間にかませてシールドにすることとしたいと思います。

本当は、電源トランスにも銅の薄板でショートリングをつけたいところですが、今は銅の薄板を持っていませんので、とりあえずこれで行こうと思います。

次は球決めやら回路やらに取り掛かりたいと思います。

 

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横河ScopeCorder DL750入手

2024-12-28 18:01:09 | パソコン・モバイル・測定器

ついに年末の休みに突入してしまいました。今年は多くの会社では9連休になるところが多いようですが、休みはあっという間。この短い間に大掃除やら物の整理やら年賀状書きなどなど、色々やってしまわないといけません。

そしてこの年末に新たなツールが仲間入りしました。

横河電機のスコープコーダーDL750です。

上記画像は、横河のHPからの借用です(画像をクリックすると横河電機のHPへ飛びます)。

なぜこれを入手したかというと、現在使っているDL708Eという同じシリーズの古い機種も私の使用する用途である真空管の特性測定程度では十分な性能なのですが、如何せんDL708Eは、パソコンとのインターフェースがSCSIやフロッピーディスクと何世代も前の遺産を使用しているので、既に最近のパソコンにはインターフェースがなく、この辺りが不満だったのです。

一方のDL750もすでに販売終了品ではありますが、パソコンとのインターフェースは、USBやEthernetなど、まだまだ使われそうなインターフェースが揃っており、また、演算機能も付いているので中古価格が安くなったのを機に落札しました。

価格も驚きのサラリーマンの月の平均小遣い程度でした。

さて、入手したものを見てみます。

厳重に梱包され、届きました。最後のプチプチを外しご開帳と行きます。

ご開帳です!

この透明なカバーを外してご対面です!

やや黄ばんでいるものの、中古品にしてはきれいな感じです。

では早速、電源を入れて信号も入力してみます。

1ch目に1kHzの正弦波を入れてみました。一応、ちゃんと計測しているようです。

しかし、ヤフオクのコメントには6chが動作しない、とありましたのでこの辺りを見てみます。

やはり、波形の表示が出来ないようです。恐らく、入力モジュールが6chだけ壊れている可能性があります。隣の5chを見てみるときちんと波形が表示されています。

やはり6chだけおかしいようですが、一応入力は3ch分ありますので真空管の特性計測にはそれほど支障はなさそうです。一度何かの球の特性を測ってみてパソコンとのインターフェースも試してみたいと思いますが、それだけではもったいなく、何かオーディオ向けに良さそうな計測が出来ないものか検討したいと思います。しかし、こんな高機能なものをキチンと使いこなせるのでしょうか。ちょっと不安ではあります。

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窓付き真空管アンプの製作(5)

2024-12-22 18:35:23 | 窓付き真空管アンプの製作

そろそろシャーシのレイアウトなどを決めないといけないのですが、まずは実験です。

電源トランスや出力トランスはコアのカバーはついているものの、ほとんど裸に近い状態なので、電源トランスの漏れ磁束は盛大に発生し、出力トランスでそれを拾う可能性があって、ノイズとして出力されるので現在検討している配置で大丈夫か、実際に確認してみます。

出来れば下記の様な配置で製作したいのですが、この配置ではどうなのでしょうか。

まずは、電源トランスに電源を接続して、負荷をつけ電流が流れるように準備します。100V巻線の接続だけでもいいかもしれませんが、電流が流れないと磁界は発生しないのでヒータ巻線には電流の多い、6CD6(2.5A×2)とB電源の巻線(120V)に910Ωの抵抗をつけて約130mA流れるようにしています。

まずは電源の接続なしで左側の出力トランスの1次側(5kΩ)にオシロをつないでノイズがどのくらい出ているか確認してみます。

下記のように最大約20mVくらいのノイズが出ています。恐らく周辺の電気製品や電灯線などからのノイズの可能性がありますが、電源を入れてノイズが増えるとトランスの配置を検討せねばなりません。

では、電源を入れてみます。ノイズは出るでしょうか。

なんと!盛大にノイズが出ています。20mV程度だったのが85mVくらいまで出ています。ちょっとずらすと100mVくらいになる場合もあります。

これはいかん!ということで出力トランスの角度を変えてみました。

上記のように、左側のトランスを90度変えてみましたが、これはどうでしょうか。

あまり変わらず、逆に増えています。ちなみに1次側が100mV程度のノイズが出ていれば2次側は1/25の約4mVになります。そこに負荷をつなぐので、もう少し下がる可能性はありますが、やはりちょっと電源トランスの影響が大きくこの配置はだめっぽいです。

次は、逆転の発想で電源トランスに出力トランスを近づけてみます。

この配置ではどうでしょうか。恐らくはもっとたくさんノイズを拾っている可能性があります。

ところがどっこい、半分くらいのレベルになりました。

もっと電源トランスに近づけてみました。下記のような感じです。

すると・・・

かなり下がりました。思っていたのとかなり違う結果になってしまいまいた。

ところで元の位置に置いてもう少し角度を変えてみました。下記のように45度斜めにしてみます。

ノイズは下記のような感じです。約20mVくらいになっています。

この置き方だと出力には1mV以下になり、これで良さそうですが、トランスのネジ穴がシャーシからはみ出してしまい、この取り付け方は出来そうにありません。残念・・・。

結局のところ、下記の様な配置が良さそうです。

しかし、この配置だとなんだか締まりがなく格好悪いので、もう少し検討が必要です。なんかよい方法はないものか・・・シールドなどをつけてみるとか工夫してみようと思います。

 

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窓付き真空管アンプの製作(4)

2024-12-21 18:43:36 | 窓付き真空管アンプの製作

先週に引き続き、シャーシ関連の作業です。

先週は鋳掛屋になり、シャーシの穴埋めを行いましたが、今日はその結果の確認とシャーシの塗装を剥がしてプラサフだけ塗っておきました。

塗装の剥離は下記のものを責めたいと思います。

真ん中のスプレー缶には剥離剤が入っており、塗装された部分の塗装をはいでいきます。

メインシャーシも当初は剥離剤を掛けようと思いましたが、作業量を考えると大変なので、このシャーシはサンダーで削ることにしました。

剥離剤は、底板、前後のパネル、サブシャーシの部分になります。剥離の要領は以前、やっていますので同じようにやりました。

前回と同じく水洗いします。

綺麗になりました。

こんな感じですべて剥離できました。

ところで、気になるのは前回やった鋳掛の結果ですが、どんな感じになったでしょうか。

サンダーで削ったところ上記のような感じです。写真では結構ふちが目立っていますが、その場での見た目はあまり目立たないかな?と思いました。しかし写真ではこんな感じで目立っていましたので、もう少しパテ埋めを頑張ればよかったかなと思います。

が、その場では大丈夫だろうと判断し、プラサフを塗ってみました。

塗りたての状態では、ほとんど埋め跡は目立ちません。

では、乾いたところで見たらどうでしょう。

こんな感じになりました。案外目立つかも知れない・・・これに上から暗い色を塗ると大丈夫な可能性もありますが、やはり気になります。

少しパテ埋めが少なかったかもしれず、もう一度頑張るかもしれません。とりあえず今日の作業はここまでにしました。

 

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窓付き真空管アンプの製作(3)

2024-12-15 18:49:07 | 窓付き真空管アンプの製作

突然ですが、鋳掛屋ってご存じでしょうか。

Wikipediaでは「鋳造された鍋、釜などの鋳物製品の修理・修繕を行う職業。鋳かけ、または「鋳鐵師」との表記もなされる。」

今日は鋳掛屋になりました。

上記写真は窓付きアンプのシャーシの前面パネルですが、赤丸の部分の穴はもとはスライドスイッチが付いていたのですが、次に製作するアンプでは恐らく使用しないので不必要な穴はふさぎたいのです。これをふさぐ方法ですが、以前、宝塚にあったValves’Worldという真空管アンプ工房のTossieさんに教えてもらったのが鋳掛です。

昔は鍋などの穴をふさぐ鋳掛屋という商売があったようですが、先のWikipediaによると最近はもうなくなったようです。確かに子供の頃は、刃物研ぎや湯たんぽの穴の修理、鍋の修理のようなことをやっているおじさんがトラックでよく来たものですが、さすがにそんな商売をやっている人も見なくなりました。

今回は鋳掛といっても大したことはなくただ穴をふさぐだけです。特に鉄を溶かしたりはしませんがハンダを溶かす程度のものです。

まずは小さな穴から埋めます。

まずは金床を用意します。私の場合、金床は30㎝スピーカから外した角型ヨークのアルニコマグネットです。そして針金みたいなのは園芸用などで使用するアルミの針金です。

写真を撮る前にすでに左側の穴は試しに埋めてみたのですがうまくいったのでターゲットは右側になります。

まずは、アルミの針金を5-6mmに切り取り、穴に入れます。そしてそのまま金槌でシャーシを傷つけないように叩きます。

これくらい叩けばいいでしょうか。ペチャンコになるぐらい叩けばよいです。では表はどうなったかというと・・・

こんな感じです。境目がわかってしまうほどできれいには埋まっていないですが、これを後でパテで埋めれば大丈夫です。ちなみに埋めたアルミは膨らんでいますのでなかなか外れません。

次に大きな四角の穴です。

こいつはさすがにアルミの針金では細すぎますので、ハンダで埋めたいと思います。

上記の金属塊は、はんだごてから出たカスが長年かかって積もったものです。こんな塊が数個あります。ここから適量を切り取り、四角い穴に入れて金槌で裏からたたき、同じように埋めたいと思います。

少し盛り上がっていますが、こんな感じです。表側は下記のようになりました。

これも端はパテ埋めです。パテを用意します。

パテはなんでもよいと思いますが、今回は写真のようなものです。2つの成分を混ぜるタイプです。

で表側にパテを塗ってみたいのですがなんと!この大きな穴のハンダの塊が層になっていたようでパテを抑えると裏側からはがれてしまうというトラブルが・・・

失敗しました、やはりハンダの屑が集まったものではだめでした。気を取り直し、今度はちゃんとしたハンダを使用し、穴に合わせて溶かします。

金床の上ではすぐに冷えてしまうので、木板の上で溶かします。

これを上から金槌で叩きます。

表を見てみますと・・・

ハンダのヤニが目立ちますが、うまくハンダが挟まっているようです。先ほどのパテで穴埋めをします。

とりあえず、きちんと埋まったようです。パテが乾いたら紙やすりで削るのですが、これらの作業は塗装の剥離など含めて一度にやってしまおうと思います。ですが本日は忙しかったためまた次回の作業にしたいと思います。

 

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