コントロールアンプに使うフラットアンプの実験をしています。ちょっと無理な回路だったので苦心していますが、一応音は出るので、完成までもう少しのような気がしています。下記がその回路です。
かなりシンプルな回路ですが、フィードバックループにDCが載ります。
この回路で今まで何が問題だったかというと、主に下記の点になります。
- 出力電圧があまり出ない。最大10V程度は欲しい。
- ノイズが結構ある。
ここでまず、1の出力電圧があまり出ないというのは、回路的な仕組みからです。このアンプでゲインを20dB(10倍)にすると、丸で囲んだRの値は1kΩとなりますが、そうすると、トランジスタ(Tr)のコレクタ電圧Vcの1/11が真空管のカソードに現れてきて、カソード電位Vkが高くなります。Vkが高くなると、真空管に流れる電流Ipが減少し、プレート抵抗の両端の電圧が下がります。そうするとTrに流れる電流Icが下がり、Vcが下がります。そうなると、Vkが下がり、Ipが増えます・・・と、なりますがどこかで落ち着き、ある一定値になります。しかし、ゲインを10倍とすると一定値になった場合のVcが5V程度とあまり高くなく、目標の10Vは出せませんでした。
そこでゲインを20dBとするのはあきらめ、20倍(26dB)とし、Rを2kΩとしました。
そうすると、Vkには、Vcの1/21が現れることになり、さっきより少なくなります。その結果、出力は10Vまで出せるようになりました。
そして、周波数特性を確認すると、ゲイン20dBの時よりも下がり、約100kHzぐらいまでの特性となりました。これは多分、ゲインを上げたためイメージとしては下記図のようになり、周波数特性が変わったと思われます。しかしまだオーディオ帯域には十分なのでこれについては問題なし。
残りは、2のノイズですが、これがまだ未解決です。とりあえず、紛らわしいので電源からのノイズを抑えようと、下記のようなFETによるリップルフィルタを作成しました。
実験用として簡単な下記の回路です。
こんな感じで、いかにも実験用です。
これでほぼ電源からのノイズはなくなったのですが、まだノイズが・・・ガサゴソというノイズです。
これが今一、原因がよくわからないのですが、Trにコレクタ電流Icを多く流すとその分ベース電流Ibも増えるので、恐らくはこれが真空管側に影響しているためだろうと思っています。
が、どう解決いていくのか。ということで、この続きはまた次回にでも。
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