前回、主に回路の方向性と真空管の紹介をしましたが、今回は、回路の設計編にしようと思います。
その前に、EF91のカソードの光り具合がわかる暗い部屋での様子を載せておきます。
横から見ると真空管の中が丸見えで、夜静かに音楽を聴くには目の保養にもよさそうです。
さて回路はロフチンホワイトということで、下記のようになりました。ただ、電源回路はやはり半導体を用いた電圧調整回路としたようです。チョークだとスペースを取るのでミニアンプに不向きなのと、当時はML6は未知の球だったので、B電圧がオーバーして球が壊れたりエミッションがすぐになくなったりしたらショックなので可変とし、様子を見ようとしたようです。ですが、実際に使用してみると案外使えるもので、確か本アンプでプレート電圧(プレート~カソード間電圧)が少し高めの220-230Vぐらいにしていたと思います。
ML6のグリッド電圧(=EF91のプレート電圧)を50Vとし、ML6の負荷を5kΩとした動作点(図は省略)からバイアスは10Vだったようで、そうするとカソード電位が60V、プレート電流が約20mAとなり、カソード抵抗が3kΩとなります。
初段は、EF91のプレート電圧を50V、プレート供給電圧を100Vとし、50kΩ負荷で3結のIp-Vp特性曲線にロードラインを引いて、Vp=50V時のグリッドバイアスとIpからカソード抵抗を計算します。
当時は、恐らく下記のような感じでロードラインを引き、設計したと思います。
こうして設計した回路が下記になります。
電源回路にはMOS-FETを使用していますが、記号が変です。
ML6はヒータ電圧が6Vなので、0.22Ωを接続して若干電圧を落としていますが、まあ多少超えても問題ないんじゃないかなと思います。
NFBは、トランスの2次側から初段のカソードに向かって掛けていますが、トランスを介して沢山かけると音に雑味を感じてしまい、当時は少しだけ掛けるようにしていました。最近作っているアンプはトランスの1次側から信号を拾って掛けているので、沢山かけてもそんな雑味は感じません。
と、今回は設計編ということで、ここまでにしておこうと思います。次回は製作編ですが、あまり記録に残していなく、すぐに終わってしまう可能性ありです。
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