Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

TRIO KM-4002 レストア(9)(終わり)

2024-05-04 12:41:08 | トランジスタアンプ

このGW中にかなり仕上げました。

まずは、一通りの配線の開始です。

アンプ周りの配線に続き、B電源にもFETによるリップルフィルターを入れてみます。

電源トランスを実装し、AC100V周りの配線も行います。

そしてひとまずアンプ部分の配線は完了。

トランスの上にある茶と黒の長い配線は、今後BlueToothをつける際の電源ケーブルです。が、スペース的に取り付ける場所がなさそう。

ここまで来たらアンプの動作確認をしてみます。

一応、動作しているようです。

そこで、早速試聴を試みました。

どんな音が出るかワクワク・ドキドキの瞬間です。はやる心を抑えつつ、電源をONしました。

あまり音には期待していなかったのですが、出てくる音は・・・最悪、残念!

なんとノイズだらけなのです。音楽を鳴らしている背景で、”サー”とか、”ザー”などという雑音が、ボリュームの回転とともに大きくなるイメージ。

そしてクロストークもひどい。方CHだけしか鳴らしていないのにもかかわらず、もう片方から小さな音が出ています。これは回路とにらめっこし、原因が判明。

問題はノイズです。どのくらい出ているのか確認してみます。

ボリュームの位置がどのくらいだったか忘れましたが、軽く40mV程度のノイズは出ている様です。しかもこのノイズが厄介で、何をしても取れませんでした。

まずは基本的なところで、アースでループが出来ていないかなど確認し、すべて修正(一部ループ発見)。それでも鳴りやまず。

電源のリップルも疑いましたが、ノイズとの関連はなさそうです。また、入力段のカップリングコンデンサの容量が低かったので、倍の値にして回路図とほぼ同じ値にしましたが効果なし。ただし、音は幾分か艶っぽくなった。

次にNFBの部分を触ってみました。回路を確認すると、パワートランジスタを含める前と、含めた後の出力段からの2つのNFB回路があるようです。

上記回路の赤枠がパワートランジスタを含めないNF回路の抵抗、黄色の枠がパワートランジスタを含めたNFになります。この回路を片方だけ、もしくは、両方なくした場合、ノイズは逆に大きくなる等、対策としてはだめでした。

次に青枠のフィルタを外してみると、高周波の発振が盛大です。ここは回路図に近い値のCRでフィルタをつけておきました。

そんなこんなで2日ほど粘りましたが、もうどうあがいても治らないのでこれで諦めました。

一旦、このアンプは置いておき、別の機会にアンプ基板を自作するか何かで対応したいと思います。

ところでクロストークが盛大なのは、上記回路で黄色枠の下にあるQe9のトランジスタでLR側の回路からそれぞれ接続がなされており、そこを介して発生しているのではないかと思っています。

ということで、ここまで仕上げましたがこの後対応する価値なしと見込み、一旦ここで終了したいと思います。結構な部品や時間をつぎ込みましたが、こういう古い装置のレストアにはそれなりのリスクもあるので、良い経験をしたということにしておきたいと思います。

 


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