![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/02/30e8545dc452902ee11258736966fc5e.jpg)
今回はエンジン屋らしい記事を。手元にアルミブロックのエンジンが2機あるので、比較してみましょう。独断と偏見が大いに含まれますのでご了承下さいw
比較するのはエンジンスタンドについているのがトヨタMR-Sの1ZZ-FE、もう一台がホンダ インテグラタイプRのB18C。どちらも1.8L、四気筒。
ブロック上面の比較
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/4e/2b469e39b544c258fbc1be3776fd4dd5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/0f/628e29c432ab1dc31c4b95a7db6d7a3d.jpg)
どちらもアルミダイキャスト製法、オープンデッキ構造。シリンダーの周囲を取り囲む溝がウォータージャケットで、シリンダーの四隅にあるのがヘッドボルト穴。他はオイルの送りやリターン等。ブロックの強度は圧倒的にB型が上だと思う。1ZZは有限要素法を使用した最適設計wの影響で良くも悪くも純正状態で無駄が無い感じ。B型の方がオイルリターン穴が多いように思う?1ZZはタイミングチェーン駆動で、フロントカバー内部もオイルが回っているから、リターン容量は1ZZが圧倒的に大きい。しかし、エンジンリア側にしか開いてないのはどうなのよw
はい、次。下面。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/ca/fbbdc0127268eace9c033aaad42232c0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/a0/5732c2acde30d4b990e033aa4116a3cb.jpg)
1ZZはクランクセンターでブロックを二分割にする半割ブロック構造。クランクキャップとロワーブロックが一体化しているので、クランク周りの剛性を出しやすい。B型はフルスカート型の強固なブロックに鉄製のクランクキャップ&2~4番を連結するステフナー付で剛性を確保。まあ、クランク周りの剛性は良い勝負じゃないでしょうか。
最後にクランク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/9a/c16bda32b8a592acf53b6f9619ef4bf2.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/63/67a898f7436d4d7679447d0de25c8a54.jpg)
茶色いほうがB18C(未洗浄)。見た目からしてゴツい。重量も2倍までは行かないけど、3~4割は重たいかな。さらに材質のグレードが全然違う。トヨタのエンジンはクランクの材質に3種類あって、鋳造(球状黒鉛鋳鉄)、鍛造廉価版(炭素鋼)、鍛造ハイグレード(バナジウム鋼)となってる。1ZZは炭素鋼、2ZZはバナジウム鋼ね。
ホンダはB18C含め、ほぼ全て炭素鋼とは言ってるものの、トヨタのバナジウム鋼より高級な素材らしく、硬いし強い。国内のメーカーでこれほど良い素材を使ってるメーカーは無いように思う。指先でタップした音が約一オクターブ違うと言えば、どれほどの違いか分かるだろうか。
エンジンの作動中、クランクシャフトはうなぎのようにうねうね変形しながら回転していると良く表現されますが、高回転型エンジンの肝はクランクかと思います。振動の少ない強いクランクがあってこそ、どこまでも回る官能的なフィーリングになるのでは無いかと。
よくボアストロークが云々だからこのエンジンは…というような事を言っている方が居ますが、そんなものはエンジン特性を左右するほんの一つの要素に過ぎないのです。
こういった各部の設計の意図、特性を汲みつつチューニングするのに面白みを感じております。
比較するのはエンジンスタンドについているのがトヨタMR-Sの1ZZ-FE、もう一台がホンダ インテグラタイプRのB18C。どちらも1.8L、四気筒。
ブロック上面の比較
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どちらもアルミダイキャスト製法、オープンデッキ構造。シリンダーの周囲を取り囲む溝がウォータージャケットで、シリンダーの四隅にあるのがヘッドボルト穴。他はオイルの送りやリターン等。ブロックの強度は圧倒的にB型が上だと思う。1ZZは有限要素法を使用した最適設計wの影響で良くも悪くも純正状態で無駄が無い感じ。B型の方がオイルリターン穴が多いように思う?1ZZはタイミングチェーン駆動で、フロントカバー内部もオイルが回っているから、リターン容量は1ZZが圧倒的に大きい。しかし、エンジンリア側にしか開いてないのはどうなのよw
はい、次。下面。
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1ZZはクランクセンターでブロックを二分割にする半割ブロック構造。クランクキャップとロワーブロックが一体化しているので、クランク周りの剛性を出しやすい。B型はフルスカート型の強固なブロックに鉄製のクランクキャップ&2~4番を連結するステフナー付で剛性を確保。まあ、クランク周りの剛性は良い勝負じゃないでしょうか。
最後にクランク。
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茶色いほうがB18C(未洗浄)。見た目からしてゴツい。重量も2倍までは行かないけど、3~4割は重たいかな。さらに材質のグレードが全然違う。トヨタのエンジンはクランクの材質に3種類あって、鋳造(球状黒鉛鋳鉄)、鍛造廉価版(炭素鋼)、鍛造ハイグレード(バナジウム鋼)となってる。1ZZは炭素鋼、2ZZはバナジウム鋼ね。
ホンダはB18C含め、ほぼ全て炭素鋼とは言ってるものの、トヨタのバナジウム鋼より高級な素材らしく、硬いし強い。国内のメーカーでこれほど良い素材を使ってるメーカーは無いように思う。指先でタップした音が約一オクターブ違うと言えば、どれほどの違いか分かるだろうか。
エンジンの作動中、クランクシャフトはうなぎのようにうねうね変形しながら回転していると良く表現されますが、高回転型エンジンの肝はクランクかと思います。振動の少ない強いクランクがあってこそ、どこまでも回る官能的なフィーリングになるのでは無いかと。
よくボアストロークが云々だからこのエンジンは…というような事を言っている方が居ますが、そんなものはエンジン特性を左右するほんの一つの要素に過ぎないのです。
こういった各部の設計の意図、特性を汲みつつチューニングするのに面白みを感じております。