2018年に入ってしばらくした後、国家安全保障局(NSS)は、自衛隊制服組トップの統合幕僚長、河野克俊と陸海空自衛隊それぞれのトップである幕僚長の4人を呼び寄せた。この年12月の「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画(中期防)」の改定に向け、意見を聞き取るためだった。
3人の幕僚長は、制約された予算の下で厳しいやり繰りを迫られている状況を切々と訴えた。特に、燃料、弾薬、部品の不足は深刻で、可動状態にない装備の部品を他の装備の修理に流用する「共食い整備」が横行している実態を説明した。
NSS幹部が「あなたたちはカネが足りない、人がいないと言うが、じゃあカネがいくらあったらまともにできるんですか」と問いかけると、河野に促された海上幕僚長の村川豊が答えた。
産経新聞
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の上空で16日、中国の戦闘機がカナダの偵察機に異常接近していたことが17日明らかになった。ロイター通信によると、カナダのブレア国防相は中国機がカナダ機に5メートル以内の距離に接近したとして中国を非難。中国外務省の毛寧報道官は17日の記者会見でカナダ機が尖閣周辺の「領空」に侵入し、中国の主権を侵害したため、中国軍が必要な措置を取ったと主張した。
ブレア氏は、中国機の異常接近は「受け入れられない。危険で無謀だ」と述べた。カナダ機は北朝鮮に対する制裁を履行するための国連の活動に参加していたという。
毛氏はカナダの説明に対し「虚偽の情報を広めるべきではない」と反発した。カナダが国連安全保障理事会決議の履行を口実に「頻繁に中国に接近し、偵察、挑発している」とも語った。(共同) 産経新聞