元自衛官、五ノ井里奈さん(24)への強制わいせつ罪に問われた元自衛隊員3被告の論告求刑公判が30日、福島地裁(三浦隆昭裁判長)で開かれた。
被害者参加人の五ノ井さんは意見陳述で「被害のせいで私の夢は全て消えた。被害を受けたことで私は今もフラッシュバックに襲われている。生きることを諦めようとした日も何度もある。今も正直生きていることがつらいです」と述べた。その上で「笑いをとるために私の人生を傷つけた3人を絶対に許すことはできない。今までの法廷での態度や証言を受け、被告人3人はもう生涯反省することはないと思い至りました。私の人生や私の魂を傷つけたことは重罪であり、犯罪だと受けとめています。被告人3人がしたことを認め、罪を償ってほしい。それが今の私の希望です」と訴えた。
五ノ井さんは公判後、報道陣の取材に「私がやれることは全てやったと思っている。あとは判決を待つだけ。私が闘い続けるのは、こうした被害が自衛隊だけでなく一般社会でも声を上げられない人がたくさんいるので、そうした人たちが少しでも声を上げやすい世の中になってほしいから。しっかり、正しい判決が出ることによって、日本社会がいい方向に進んで行くのではないか、少しでもいい世の中になってほしいと思っています」と話した。
検察側は、渋谷修太郎被告(30)、関根亮斗被告(29)、木目沢佑輔被告(29)にそれぞれ懲役2年を求刑した。【岩間理紀、松本ゆう雅】