尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で14日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは24日連続。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告した。
産経新聞
【デモイン(中西部アイオワ州)=渡辺浩生】台湾の総統選で与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統が当選したことについてバイデン米政権は「誰が選ばれてもわれわれの台湾政策は不変」(高官)とする一方、世界のモデルとみなす台湾の民主主義を中国の干渉や軍事威圧から守る後ろ盾として、米台の強固な非公式関係を強化する意向だ。そうした姿勢を鮮明にするため近く非公式の代表団を台北に派遣する方針。
米国では15日、米大統領選に向けた指名争いの幕開けとなるアイオワ州の共和党党員集会が開かれる。州内を遊説する主要候補も「中国が台湾を侵攻する能力を拒否する戦略が必要」(デサンティス・フロリダ州知事)などと台湾政策に言及し、選挙の主要な外交テーマとなっている。
米国の歴代政権と議会は1979年の台湾断交後に成立させた台湾関係法に基づく「一つの中国政策」を維持しつつ、台湾の自衛を支える武器輸出を超党派で推進。バイデン政権は中国が台湾を攻撃した際の防衛義務を明確にしない「戦略的曖昧さ」を保ちつつも大統領自身が軍事介入する意向を公言。議会もペロシ下院議長(当時)が一昨年夏に訪台し台湾の民主主義を支える姿勢を明示し、中国の反発を浴びてきた。
バイデン大統領は昨年11月、習近平国家主席との首脳会談で「一つの中国」政策は不変とする一方、台湾の一方的な現状変更に反対すると強調した。習氏は台湾統一を実現させる意思を明言したとされる。時期は示さなかったが、在米の専門家には、威圧行為や世論工作を通じた「平和的統一」が困難とみなせば2027年までの自らの任期中に習氏が武力統一に踏み切るとの警戒感が根強くある。
米政府・議会は、中国から「分離独立派」と非難されてきた頼新総統に対し、慎重な対中関係のかじ取りを期待する一方、20年から駐米代表(大使に相当)を務めた蕭美琴・新副総統との強力なパイプも生かし、台湾の平和と安定を支える抑止力の構築を急ぐ方針だ。
米国のジレンマは、ロシアのウクライナ侵略の長期化で拡大する兵器需要に生産能力が追いつかず、台湾への武器供与に遅れが生じていることだ。ウクライナ、イスラエルに加え、台湾を含むインド太平洋向け支援を一括した緊急予算も、南部国境警備を優先したい共和党の反対で承認に至っていない。
「ロシアが勝てば次は中国が台湾を取りに行く」。共和党の指名を争うヘイリー元国連大使はアイオワ州の集会で、米国の安全保障のために、ウクライナ支援と台湾の自衛力強化の両立を訴えた。中東の地域紛争の拡大も懸念される中、中国は軍事威圧の強化で頼新政権発足に揺さぶりをかけるとみられ、米国の揺るぎない台湾関与の継続が問われている。
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千葉大発のベンチャー企業「千葉エコ・エネルギー」が手掛ける千葉市緑区の農場(川口良介撮影)
千葉県印西市、北総鉄道の線路沿いには、実現しなかった成田空港と東京駅を結ぶ「成田新幹線」の計画跡地を利用して約10キロメートルにわたりソーラーパネルが敷設されている。走るスカイライナーの脇に並ぶ姿は、3本の列車が並走しているようにも見えた (川口良介撮影)
ランドセルを背負った児童がソーラーパネルを踏んで校門を通っていく。東京都港区立青山小学校で行われている「舗装型太陽光パネル」の実証実験だ。昨年1月の設置当初は、児童らは不思議そうに「なんだろう」と、踏んだり触ったりしていたという。区の担当者は「10年後を担う子供たちが環境問題を意識するきっかけになれば」と話した (川口良介撮影)
東京都港区立青山小学校の正門前路上に設置された「舗装型太陽光パネル」 (川口良介撮影)
千葉県市原市の山倉ダムに整備された水上設置型の太陽光発電所「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」。のんびりと水鳥が漂う水面に、ソーラーパネルが浮かぶ不思議な光景が広がっている (川口良介撮影)
山倉ダムの水面にソーラーパネルが浮かぶ「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」=千葉県市原市(川口良介撮影)
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