たまに家具の修理依頼があったりします。
ものを大事にしたいとの気持ちに嬉しくなるものです。
ただ、修理内容によっては、新規でつくるよりも手間がかかることもあるのが現実。
修理途中で想定外のことがでてきて、予算をオーバーしてしまうことも珍しくありません。
こちらも依頼者の気持ちを尊重し、費用対効果のことも考えながらの仕事となります。
修理について、現実的に難しい内容や予算面などから、不本意ながらお断りする場合もあります。
・・・と前置きが長くなりましたが、今回修理したのはこちら ↓
屋久杉の座卓
屋久杉の座卓のイメージといえば、天板が分厚い(5〜6cm)、天板の形はダイナミックな感じなどなど、
屋久杉の生命力を表現したような座卓が多いのですが・・・
今回の座卓は写真のとおり、ともて端正(私好み)。
天板の厚みも1寸(約3cm)もありません。
そして、これが特徴的なのですが、天板の周囲をヤマザクラの角材で囲ってあります。
これは修理でペーパーがけしているときにヤマザクラのあまーい香りがしてわかりました。
屋久島ではヤマザクラが自生していて、古くから木工品として利用されています。
粗いペーパーで大きな傷を落とし形を整え、細かいペーパーで仕上げていきました。
そして、塗装は屋久杉テーブルで一般的なウレタン塗装でなく、私が普段しているオイル塗装。
オイルは、通常のものと、仕上げに耐水性のあるもの2種類を使用。
天板なので、塗膜をいつもより厚めになるよう塗装しました。
もともとの屋久杉の素材が良いのも合わさって、とても綺麗にしっとりと自然な感じで仕上がりました。
私が好んでオイル塗装をするのは、その仕上がりの質感。
素材の手触りが好きです。木と触れ合っている感じ。
お客様も大変喜んでくださり、これからもずーっとこの座卓を大事にしてくれることでしょう。
福島木工家具店
オーダー・造作家具 木製品設計製作
〒891-4404 鹿児島県熊毛郡屋久島町尾之間752
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T/F : 0997-47-2695
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